日記が続かないのはよくないこと?
「日記が続かない……」と困っていませんか?
日記は毎日コツコツ続けると、なにかいいことがあるような気がしますよね。
しかし実は、
- 日記に楽しいできごとをくわしく書くと、幸福度が下がってしまう
- 日記を毎日、続けると(そうでない場合にくらべて)不安が高まってしまう
こんな研究結果があるんです。
そこでこの記事では、毎日書かなくていい、自分を癒やす日記の書きかたについて、わかりやすくお伝えしていきます。

効果的な日記の書きかたは「悲しいことをたまに書くだけ」
日記は毎日、書かないほうが効果的といわれています。
理由は、ただしい書きかたをしないと、自分への理解が深まらないからです。
日記を書きすぎると不幸になる?
毎日にように自分の心を探求することにより、考えすぎてしまったり、落ち込んでしまったりすることさえあります。
なんとなく毎日、続けても、あなたの生活の向上にはつながらないんですね。
悲しかったことを日記に書こう
では、日記にはなにを書けばよいでしょうか?
日記には、悲しいこと、ネガティブな気持ち、辛い体験などを書くとよいでしょう。
ただし書きかたにコツがあります。
ただ単に「辛い、苦しい」と書くのではなく、
「なんでそう思う? 」
「違う角度からみたらどう?」
「この体験からどんな学びを得ることができる?」
こんなことも考えながら書いてみましょう。
つまり、辛いできごとを思考と感情の両面から分析するように書くことがポイントです。
また自分を分析するためには、「自分のことを知る」という方法もあります。
日記はジャーナリングのひとつ、と考えることができます。
そこでジャーナリングについての下記の記事も参考にしてみてください。
効果的な日記の書きかた3つのポイント
効果的な日記の書きかたについて、ここまでの内容をまとめておきましょう。
- 日記は毎日、書かない
- ネガティブなことにフォーカスする
- 思考と感情の両面から分析する
実はこれは、「心の傷を癒やす日記の書きかた」でもあります。
日記で心の傷を癒やすことにより、さまざまな効果が発揮されるんです。
心の傷を癒やす日記の効果
この日記の書きかたをすることによって、次のような効果が得られるといわれています。
1) 健康になる

この日記の書きかたを実践することにより、ストレスが低減し、免疫系が活発になり、健康になるといわれています。
病院に行く回数が少なくなるという研究もあるそうです。
2) 気分がよくなる

この書きかたを実践した直後は、悲しみにおそわれたり、落ち込んだりすることがあります。
ただし長期的にみると、気分がよくなり、悲観的でなくなったり、幸せを感じられるようになるといわれています。
3) 成績がよくなる

この書きかたによって過去のトラウマを解放することができると、そのぶん、他の問題について考えたり記憶したりする容量が増えるといわれています。
実際に、学生の成績があがることが確認されているそうです。
4) 社会生活が楽しくなる

この書きかたを実践すると、社会生活への参加意識が高まり、他人とよく会話するようになったり、よく笑うようになったりするといわれています。

具体的な日記の書きかた
次に、具体的な日記の書きかたや注意事項について説明します。
準備するものと簡単なルール
まずは、準備するものと簡単なルールから。
1. ノート(日記帳)とペンを用意する
手書きのほうが自由に書けますが、日記アプリでも構いません。
2. 静かな場所または一人になれる場所を用意する
一回に書く時間は、20分以上です。
他のことと同時進行することはできません。
一人になって集中できる場所を確保しましょう。
日記の書きかた3ステップ
次にいよいよ、具体的な日記の書きかたを3つのステップで説明します。

- あなたの人生にもっとも影響を与えている悲しいできごと
これがこの日記のテーマです。
悲しいできごとというのは、体験しないで済むならそのほうがよいですよね。
でも体験してしまった以上は、それを心の奥にしまいこんでしまうのは、もっとよくないことです。
この日記は、誰かに見せるためのものではありません。
ですから自分の心に正直に、そのすべてを書きだしてみましょう。
注意点
この日記の書きかたでは、あなたが体験した内容によっては、かなりハードな作業になることもありえます。
過去の悲しいできごとについて書きだしたとき、「重すぎてまだ自分では手に負えない」と感じたときは、すぐに中止してください。

同じテーマを4日間(4回)、続けます。
同じテーマで書くことにより、より深い心の部分に到達できようになります。
可能であれば、少しずつ、悲しいできごとを客観的に見つめていくとよいでしょう。
例えば、3回目、4回目くらいには、「この悲しいできごとからどんなことを学んだのか?」といったことを書いてみるのもよいでしょう。
4日間連続でなくても大丈夫です。
合計4回、一回につき20分以上、書いてみてください。

4日間、取り組んだあとは少し時間をおいてください。
最後の4日目を書き終えた段階で、気持ちが明るくなったり、よく笑うようになったりする人もいます。
もしそうならない場合は、すこし時間をおいて休んでみましょう。
あなたが書いた「悲しいできごと」は、思考と感情の両面から検証できるようになると、効果が表れてくるからです。

実際に日記を書いてみた感想
私も実際にやってみました。
かなり個人的な内容なので、画像はぼかしてあります。
1日目(1回目)

2日目(2回目)

3日目(3回目)

4日目(4回目)

日記を書いてみて感じたこと
この日記の書きかたでは、多くの人が「短期的にはストレスを感じるけれど、長期的にみると幸福感を感じるようになる」と答えているそうです。
はじめて書き終えたときは、泣きだしてしまう人もいるのだとか。
私も初日はかなり暗い気分になりました。
なかなか明るくならなかった
通常は、3日、4日と続けていくうちに、だんだん明るくなってくるそうです。
私はそうなりませんでした。
なんとか4日間を終えたのですが、そのあとも、しばらく辛かったです。
「やらなきゃよかった」と真剣に落ち込みました。
おそらくですが私の場合、トラウマとも呼べるような重たい体験について取り組んだからだと思います。
そのあと時間がたって、すこしずつ、思考と感情の両面から客観的に見つめられるようになってきました。


まとめ
日記は人に見せるものではありません。
あなたの心の奥底の悲しいできごとを見つめ、思考と感情の両面からそれを分析すること。
これができたとき、心は軽くなり、本来の自分らしさをとりもどすことができるでしょう。
日記も含めた、自分を知る方法についての記事は、下記を参考にしてください。