自分を知らずに嫌われていた私の体験
実は私、自分のお店の従業員に嫌われていたことがあります。
自分のお店を出すことは、私の夢でした。
しかし、夢を追いかけることに夢中になりすぎてしまったのでしょうか。
周囲のことが、まったく見えなくなっていたようです。
ヤバかったのは、私は嫌われていたことに気づかないばかりか、「スタッフ思いのやさしい店長だ」と自分で考えていたこと。
この経験から私は、自分のことは自分で思うほどよくわかっていないものなんだな、と考えるようになりました。
よくよく調べてみると、自分を知る質問などで手軽に自分と向きあっているだけでは、私のように逆効果になってしまうこともあるんだとか。
では、どうやって自分を知ればよいでしょうか?
この記事では、
- そもそも自分ってなに?
- 自分を知るってどういうこと?
- 自分を知るための効果的な方法
について、わかりやすくお伝えいたします。
この記事を読み終えれば、あなたは自分を知ることに関する基礎的な知識と、その具体的な方法を知ることができるでしょう。
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自分とは?
そもそも自分とはなんでしょうか?
「自分を知ること」について知るために、まずは自分についての理解を深めていきましょう。
古代ギリシアの格言に
汝自身を知れ
という言葉があります。
「自分の無知を自覚しなさい」というような意味になるそうです。
自分自身を知ることは、何千年もの昔から大切なことだと考えられてきたといえるでしょう。
こんな言葉もあります。
自分自身でないことほど恥ずべきことはなく、自分自身でものを考え、感じ、話すことほど、誇りと幸福をあたえるものはない(フロム)
ここでは「自分自身である」とか「ない」といっています。
これはどういうことでしょうか?

自分を意識するということ
生まれたばかりの子どもには、「自分」という意識はあいまいですよね。
それが2歳くらいになると、鏡にうつる「自分」を認識できるようになります。
そして思春期。
あなたにも覚えがあるかもしれませんが、この頃には「他人からどう見られているか?」を強く意識するようになっています。
そして、成長するにつれて、「自分自身でありたい」という欲求をもつようになるでしょう。
自分自身であるってどういうこと?
では、自分自身であるってどういうことでしょうか?
それは一般的には、自分の個性や、かけがえのない自分という存在を自分で認めることだといえます。
しかし同時に、自分で自分を認めるだけでなく、他人に自分の存在を認めてもらうことも必要でしょう。
「自分自身である」という感覚
- 自分の個性や自分という存在を自分で認め、受け入れること
- ありのままの無防備な自分を他人に認めてもらい、受け入れてもらうこと
このようなとき人は、「自分自身である」という感覚を持つことができるといえるのです。

自分ならではの価値観を知ること
アイデンティティという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
アイデンティティとは簡単にいえば、「自分はこういう人間だ」という自分自身の考えや感覚のことです。
人は大人になるにつれ、自分なりの価値観をつくりあげ、アイデンティティを構築していきます。
ですから「自分とは何か?」という問いの本当の答えは、人によって変わってくるのです。
そしてここで大切なことは、アイデンティティは人生のなかで何度も構築しなおす必要があるということです。
なぜなら進学や就職、結婚や出産などによって、自分というものも変化していくからです。
いままでの自分の人生を振り返ってみると、あなたにも思いあたることがあるのではないでしょうか?

自分を知るってどういうこと?
では、そのような「自分を知る」とはどういうことでしょうか?
自分を知ることは、心理学では「自己認識(セルフ・アウェアネス)」と呼ばれています。
- 自分の感情や長所と短所、自分の欲望などを深く理解すること
これが、自分を知ることの基本とされています。

なぜ自分を知る必要があるの?
では、なぜ自分を知る必要があるのでしょうか?
ひとことでいえば、人生をよりよく生きるため、です。

自分を知ることで得られる洞察はどんな場面でも活用できる
例えば進学や就職、結婚や出産などによって、自分というものは変化していきます。
天変地異や社会情勢の変化といった要因も考えられるでしょう。
自分についてよく知っていれば、このような変化に対応し、人生においてよりよい選択ができるようになります。
さらにいえば、自分を知ることは、恋愛や趣味などの日常生活においても役立ちます。
自分と相性のあう相手、自分にあった趣味を見つけられる可能性が高くなるからです。
つまり、自分を知ることはあなたの人生を充実で幸せなものとしていくために必要なことといえるのです。
心理学から見た自分を知ることのメリットとは
「自己認識の心理学(セルフ・アウェアネス)」では、自分を知ることには次のようなメリットがあるといわれています。
- 幸福度が高まる
- よい判断ができるようになる
- コミュニケーション能力が高まる
- 成績がよくなる
- 仕事で成果をあげやすくなる
- より創造的になる
これが本当ならば、自分を知ることはよりよく生きるための必須のスキルともいえるでしょう。
なぜなら、日常生活のどんな場面でも活用することができるからです。
特に現代のような変化の激しい時代では、自己認識力が役立つ場面も多いのではないでしょうか?

どんなときに自分を知るべき?
自分を知るべきタイミングとは、どんなときでしょうか?
理想としては、「いますぐに、そしていつでも」です。
例えば、私個人の体験ですが、自分を知ることで家庭生活が円満になりました。
ある特定の他人と5年、10年という単位で一緒に生活する。
これはおそらく誰にとっても未体験のことだと思いますが、私も、そういう状況における自分に対する理解が足りていませんでした。
その結果、自分がイライラしたり、相手を落ち込ませたりしていたのです。
簡単なことではありませんが、相手の短所や間違いにフォーカスするのではなく、自分の考えや振る舞いについてよく知っていく。
またこのあとでお伝えしますが、「他人からどう見られているか? どう思われているか?」を意識することも大切です。
これによって、お互いの関係を改善することができたと感じています。
このように、人生や生活が大きく変化する場面では、自分を知るというスキルは効果的に役立つことでしょう。
自分を知ることで、変化に対応した新しい自分、新しいアイデンティティを構築することができるからです。
さらに、自分を知ることによってあなたが得た洞察は、いつでも活用することができます。
そのような意味では、自分を知ることは、いつはじめてもいいし、いますぐはじめるべきともいえるのです。

自分を知るときに注意すること
実は、自分を知るときに注意すべきことがあります。
自己認識の心理学によれば、2つの方向から自分を知るべきなのです。
専門的には「内的自己認識・外的自己認識」といいますが、
- 自分が思う自分
- 他人から見たあなた
この2つの方向から見た自分についてバランスよく知っていくことが大切です。

なぜ自分を2つの方向から知っていく必要があるのか?
自分が思う自分と、他人から見たあなた。
なぜ、2つの方向から見た自分についてバランスよく知っていくことが大切なのでしょうか?
それは、自分が思う自分と、他者から見た自分のバランスが崩れていると、周囲から浮いてしまったり、仕事のパフォーマンスが落ちたり、嫌われてしまうこともあるからです。
例えば、自分が思う自分は「リーダーシップがある自分」だけど、他人から見たあなたは「強引で他人の意見を尊重してくれない」。
あなたのまわりにも、そういう人っていませんか?
他人からどう見られているかを気にすることは、やりすぎなければむしろ良いことだといえるのです。

自分を知るための5つの方法
ここまでの内容を踏まえて自分を知るための5つの方法を紹介します。
自分が思う自分を知る
- マインドフルネス
- ジャーナリング
- 解決志向アプローチ
- 性格診断・強み診断など
他人から見たあなたを知る
- フィードバック
ひとつずつ紹介していきましょう。
自分が思う自分を知る
1) マインドフルネス

マインドフルネスとは、自分の内面に意識を向け、思考や感情をありのままに見つめる方法です。
ポイントは、自分の思考や感情について反応したり判断したりしない、ということ。
これによって、考えすぎたり落ち込みすぎたりすることなく、自分と向きあうことができるようになります。
2) ジャーナリング

「書く瞑想」ともいわれているジャーナリング。
自分が感じていることや考えていることについて書きだしていく方法です。
ジャーナリング(日記)を使って自分と向きあうことで、自分自身に対する理解を深めることができます。
また、ライフストーリーと呼ばれる人生を振り返る方法は、あなた自身の過去と向きあい、それを正しく認識することに役立ちます。
3) 解決志向アプローチ

解決志向アプローチは、あなたの「未来」を知るための方法です。
解決志向とは簡単にいえば、問題の原因を見つけるのではなく、解決方法を探っていくアプローチです。
「なぜこの問題が起きたのか?」ではなく「この問題を解決するにはどうしたらいいのか?」と考えてみましょう。
4) 性格診断・強み診断など

例えば就職活動の前には、性格診断・強み診断・適職診断などの自己分析を行うことが多いと思います。
生まれつきの性格や性格的な強みを知ることは、あなたを知るための基本的な方法といえます。
他人から見たあなたを知る
5) フィードバック

他人から見たあなたを知るためには、「フィードバックを得ること」が大切です。
他者からのフィードバックを得ることは、なかなか難しい作業です。
ネガティブな意見をもらう
ネガティブなことを相手に伝えるのは、誰でもが言いにくさを感じてしまうからです。
そこでまずは、あなたの方から自分のネガティブな部分を開示して、さらに加えて改善点を教えてもらうやりかたがおすすめです。
例えば信頼できる上司に対して、
最初の質問:「私は仕事のとき、ついつい急ぎすぎて雑になってしまうのですが、これを改善するためにはどうしたらよいでしょうか?」
と尋ねてみましょう。
加えて、
次の質問:「他にもっとも改善すべき点があるとしたら、どんなところでしょうか?」
と尋ねてみる。
「次の質問」が本当に聞きたいことなのですが、それを引きだすためにあえて、最初の質問をしているわけですね。
こういう方法なら、相手もあなたに対するネガティブな評価を伝えやすくなるでしょう。
フィードバックをうまく活用する方法
他者からのフィードバックは、できるだけ状況を限定して、ひとつひとつ対処していくことがおすすめです。
仕事であれば、「プレゼンのとき」とか「営業のとき」など、できるだけ具体的な状況のフィードバックを得るようにします。
なぜなら、他者からのフィードバックは自分が思う以上に厳しいことがあるからです。

まとめ
この記事では、自分を知ることの基本知識とその方法を紹介しました。
自分を知るってどういうこと?
- 自分を知ること。それは、「自分が思う自分」と「他者が見るあなた」について知ること。
- 自分が思う自分と、他者が見るあなたには関連がない。別人のようなものである。
- 手軽な方法で「自分が思う自分」だけを探っていくと、「他人が見るあなた」との差がひろがってしまい、周囲から浮いてしまうことも
自分を知るための方法
- マインドフルネス
- ジャーナリング・日記
- 解決志向アプローチ
- 性格診断・強み診断
- フィードバック
自分を知ることと、その方法の基本として参考にしてみてください。
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