ネガティブな自分をなおしたいと思ったことはありますか?
ネガティブな自分をなおしたい
そう考えたことはありませんか?
もしかしたら、すでにいろいろ試したことがあるかもしれません。
「自分のよいところを毎日、見つける」
「前向きになれる予定をたくさんいれる」
「失敗しても気にしない」
おそらく……どれも思ったほどの効果を得られなかったのではないでしょうか?
実は私も、自分のネガティブな性格をなおしたくて、いろいろ試してみたんです。
しかし、何をやってもいまいち効果がでません。
そこで、心理学の本をあれこれ調べてみたところ……やっと「これだ」という方法が見つかりました。
この記事では、そんな私の体験や知識をもとに
- ネガティブな思考や感情をいますぐ断ち切る簡単な方法
- 本当に効果的なネガティブを改善するやさしい方法
について、わかりやすくお伝えします。
読めばすぐ実行できる簡単な方法ですが、効果はばつぐんです。
ぜひ、試してみてください。

ネガティブとは?
そもそも、ネガティブとはなんでしょうか?
ネガティブという言葉には、消極的とか否定的、といった意味があります。
この記事では特に、ネガティブな感情にとらわれやすい人のことを、「ネガティブな人」と呼ぶことにします。
1-1. ネガティブな感情の種類
では、ネガティブな感情にはどんなものがあるでしょうか?
ここでは、次の5つを覚えておいてください。
ネガティブな感情の種類
- 悲しみ
- 怒り
- 恐怖
- 侮蔑
- 嫌悪
これらのネガティブな感情にとらわれてしまうことで、ネガティブな思考が生まれやすくなります。
ネガティブな思考が生まれると、ものごとを悪いほうに考えてしまいがちになります。
それだけでなく、ネガティブな思考に溺れてしまい、同じことをグルグルと考えつづけて、抜けだせなくなってしまうこともあります。
あなたはどうでしょうか?
そんなことはわかったから、いますぐこのネガティブな状態をどうにかしたい!
と感じていらっしゃるならば、あなたのために、ネガティブを断ち切るための簡単で即効性のある方法をご紹介します。

ネガティブな思考や感情をいますぐ断ち切るワザ
「いますぐネガティブな状態を直したい!」
そう感じていらっしゃるならば、いまから教える方法を試してみてください。
ネガティブを断ち切るための、簡単にできて即効性のある方法です。
2-1. 自分の「視野を広げる」だけでネガティブな思考や感情を簡単に断ち切ることができる
ネガティブな感情にとらわれてしまったらやるべきこと。
それは、自分の視野を広げることです。
顔を動かさないで、自分の目だけを、ゆっくり、ぐるぐると大きく回してみてください。
視界のぎりぎりのところに指をもってきて、それを(顔を動かさないで目だけで)見ようとするのも有効です。
参考動画では、「タッピング」というテクニックも使っています。
タッピングも、やってみると不思議と効果があります。
他人がいてタッピングがやりにくい場合は、目を動かすだけでも効果があります。
動画の50秒あたりからを参考にしてみてください。
なんで視野を広げるだけでネガティブが消えるのか?
なぜ、視野を広げるだけで、ネガティブを断ち切ることができるのでしょうか?
人は、不安や焦りといったネガティブな思考や感情にとらわれてしまうと、視野が狭くなります。
そこで、逆に視界を広げることで、ネガティブを断ち切ることができるのでは――これが、実際に私が試してみた感想です。
なお、将来の不安に対処する方法については、下記の記事が役立ちます。

ネガティブを直すために原因を見つけよう
いまお伝えした、「視野をひろげる」という方法を覚えておいてください。
怒りや悲しみ、恐怖など、ネガティブにとらわれそうになったとき、落ち着きを取り戻せるはずです。
次に覚えておいていただきたいのは、「ネガティブな自分を根本的に改善する方法」です。
そのために、ネガティブな思考や感情について、もう少し詳しくみてみましょう。
例えば、あなたはなぜ、ネガティブになってしまうのでしょうか?
これを探るためには、次の2つの要因について知っておいてください。
- 自分の性格がもともとネガティブ(内的要因)
- 特定の状況でネガティブになってしまう(外的要因)
順番に説明します。
3-1. ネガティブな性格(内的要因)
ひとつめは、自分の性格です。
こう言ってしまうと元も子もありませんが、ネガティブな性格の人は、やっぱりいます。
人間には、持って生まれた性格というものがあるからです。
そしてこの持って生まれた性格は、育児やしつけでは、なかなか変わることはありません。
過去の体験や育った環境も関係ある?
もちろん、過去の体験によって性格が変わることもあります。
例えば、幼い頃に親と生き別れになったなどのトラウマ体験によって、ネガティブな性格になる人もいるかもしれません。
また、周囲の環境によっても影響を受けることがあるでしょう。
例えば、ものすごくネガティブな人たちに囲まれて育った人は、ネガティブな考えかたの影響を受けるかもしれません。
人それぞれですが、生まれながらの性格の影響は、予想以上に強いことが多いです。
こういってしまうと身も蓋もありませんが、ネガティブな人は、もともとネガティブな素質を持っているのです。
神経質傾向の高い人は要注意
そこで、あなたの性格について調べてみましょう。
ビッグファイブと呼ばれるこの性格診断は、多くの心理学者によって研究され、性格診断の中ではもっとも信頼性があると言われています。
この中で、「神経質傾向が高い」場合は、ネガティブな傾向がある、といってよいと思います。
神経質傾向とは、不安や脅威に対して敏感に反応する傾向のこと。
不安や脅威に反応しやすいということは、ネガティブな感情を体験しやすく、その結果、思考もネガティブになりやすいのです。
3-2. ネガティブになってしまう状況や環境(外的要因)
どんなにポジティブな人でも、同じことで何度も失敗してしまったら、そのことに関してはネガティブになりがちです。
例えば、資格試験に挑戦しているけれど、何度も失敗してしまう。
生まれつきポジティブな人も、この資格試験については、ネガティブな考えかたになってしまうことでしょう。
3-3. ネガティブになってしまう原因を見つけよう
このように、ネガティブになってしまう原因には、
- もともとの性格
- 特定の状況や環境
が関係してきます。
もしあなたが「ネガティブな自分を直したい」と感じていらっしゃるならば、この2つの方向からその原因を探ってみてください。
理解を深めるために、例をあげて説明してみましょう。
例えば、「自分に自信がないからネガティブになってしまう」という人がいたとします。
自分に自信がないというのは、生まれ持った性格の影響を受けている可能性があります。
ただし、「プレゼンが苦手」などのように、ある特定の状況だけ自信がなくなる、ということもあります。
また例えば、「周囲のことを必要以上に気にしすぎてしまうので、ネガティブになってしまう」という人がいたとします。
周囲のことを必要以上に気にしすぎてしまう時点で、すでにネガティブだといえます。
これも、生まれ持った性格の影響を受けている可能性と、特定の状況の影響を探ることが大切です。
このように、あなたがネガティブになってしまう原因を見つけるためには、
- 自分の生まれ持った性格なのか、ある特定の状況なのかを探ること
が大切です。
そのために、
- 性格診断をして、自分の神経質傾向についてチェックしてみよう
- 普段の生活でネガティブになりがちな特定の状況がないか、振り返ってみよう
この2つのステップを試してみましょう。

ネガティブな思考や感情のメリットとその役目を知ろう
「ネガティブかどうかは生まれつきの影響が大きい」とお話ししました。
もともとネガティブな人は、これを聞いて落ち込んでしまうかもしれません。
4-1. ネガティブな感情のメリット
しかし、ネガティブな感情にはメリットもあります。
そのメリットを、わかりやすくお伝えしましょう。
1) 判断ミスや見落としが減る
例えば、不安を感じること。
これによって、ちょっとした変化に気づけるようになり、判断ミスや見落としが減る、と言われています。
反対にまったく不安を感じないと、変化に気づくことができず、ミスをしがちになります。
2) 記憶力がよくなる
不安を感じることで、ちょっとした変化に敏感になることができます。
その結果、記憶力がよくなる、ともいわれています。
3) 粘り強くなる
また不安をいだくことで、問題を解決するために粘り強く行動できるようになります。
例えば楽天的な人は、問題が発生しても「まあ大丈夫でしょ」と放置してしまいがちです。
ですが、不安を感じているときは、問題を解決するために、より粘り強い行動ができるようになります。
4) より慎重になる
同じように、不安を感じることで、楽天的なときに比べて、より慎重になることができます。
5) チャレンジ精神が高まる
怒りもネガティブな感情のひとつです。
怒りを感じることで、脅威に立ち向かう気持ちが高まり、チャレンジ精神が高まるといわれています。
なぜ、ネガティブな感情にもメリットがあるのでしょうか?
4-2. なんでネガティブにもメリットがあるの?
わかりやすくお伝えしますと、「身をまもるため」といわれています。
例えば、大昔のヒトが肉食動物に襲われそうになったとします。
このとき恐怖を感じなければ、逃げ遅れてしまい、命を失ってしまいます。
不安には、周囲の変化に敏感になったり、あらかじめ危険を察知したりする力があります。
ネガティブな感情は、危険を避ける役割があるため、ポジティブな感情よりも、人に強い影響を与えます。
ネガティブにもメリットがある理由は、脅威や危険を避け、安全に暮らしていくため、と覚えておいてください。
もちろん現在では、肉食動物に襲われることは、ほぼないといってよいでしょう。
これは個人的な考えですが、ネガティブな感情は、現在では、人間関係をよりよいものにするメリットがあるのでは? と考えています。
例えば、あなたが「大切な恋人を失いたくない」と感じていたとします。
これはどちらかというと、不安や恐怖に近い、ネガティブな感情ですよね。
でもそのような感情があるからこそ、相手を大切にできるともいえます。
4-3. ネガティブはなくさないほうがいい?
こうやって見ていくと、ネガティブな感情にはメリットがあり必要なもの、ということがわかるはずです。
「ネガティブなことは、よくないこと」
そう短絡的に考えるのは、デメリットになりかねません。
ですから、自分の中のネガティブな感情を無理になくす必要はありません。
ネガティブな感情にも「脅威や危険を避ける」という役割があります。
無理にネガティブをなおすのではなく、それもひとつの自分らしさとして大切していく、という考えかたもあります。
もちろん、ポジティブすぎてもよくありませんが、ネガティブすぎても、よくありません。
では、ネガティブすぎる自分を根本的に改善したいときは、どうしたらよいでしょうか?

ネガティブを改善する方法
ここまでの内容を踏まえて、ネガティブな自分を直す、または改善する方法をお伝えします。
それは、「ネガティブな思考や感情を受けいれること」です。
- ネガティブな自分を直すコツは、ネガティブさを受けいれること
「受けいれる」というのは、「自分なりに向きあって、受けとめること」という意味だと考えてください。
ネガティブな自分を我慢しましょう、といっているわけではありません。
- 自分の中のネガティブさを受けいれることで、結果的にネガティブな自分が改善される
こう考えてみましょう。
ここまで説明したように、ネガティブな感情も大切なものだからです。
そこを無視してポジティブシンキングをしたり、ネガティブを抑えつけたりすると、余計にこじらせてしまいます。
なので、まずはネガティブさを受けいれることを考えます。
具体的には、次の3つの方法がおすすめです。
5-1. ネガティブな気持ちやできごとを書きだしてみる(ジャーナリング)
心理学の分野の中に「筆記療法」というものがあります。
わかりやすくいえば、自分が感じているストレスについて書きだすことで、癒やしにつながる、といったものです。
自分の中のネガティブな感情やできごとについて、紙に書きだしてみましょう。
私が、過去のトラウマを書きだしたときの体験については、下記を見てみてください。
紙に書きだすことで、それを少し離れたところから、客観的に見つめられるようになります。
書きだすことを習慣にすることで、ネガティブさを受けいれることができるようになっていきます。
心に浮かんだことを書きだすことを「ジャーナリング」といいます。
ジャーナリングについて詳しく知りたい場合は、下記の記事が役立ちます。
5-2. マインドフルネス
個人的な考えですが、マインドフルネスにも、自分の内面を少し離れたところから見つめる効果があります。
マインドフルネスは、瞑想的なスキルを使うので、書きだす必要すらありません。
マインドフルネスのコツをつかむのが難しいときは、下記の記事が役立ちます。
5-3. セルフ・コンパッション
最後に、「セルフ・コンパッション」と呼ばれるものを紹介します。
セルフ・コンパッションとは、「自分に対する思いやりのこと」と考えてください。
やりかたはいろいろあるのですが、私が実際にやってみて、いちばん簡単で効果を感じているのは、
- 自分で自分をハグすること
です。
「自分はよく頑張ってる」
「大丈夫、これだけ頑張ってるんだから」
といったような、自分で自分に対して思いやりの言葉を(心のなかで)かけながら、自分をハグしてみてください。
最初は、照れくさいかもしれません。
しかし、ここでの「思いやり」というのは、あるがままの自分を受けいれることにつながっていきます。
そして、あるがままの自分を受けいれるということは、ネガティブさを受けいれることにもつながっていきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ネガティブな感情は、必要なものであり、そこにはメリットもあります。
抑えこんだり、なかったことにしてしまっては、何の解決にもなりません。
ネガティブな感情にとらわれてしまったときは、まずは視野をひろげてみましょう。
そして普段の生活では、
- ジャーナリング
- マインドフルネス
- セルフ・コンパッション
といったスキルを身につけることで、ネガティブな自分を改善できるはずです。