自分がわからない心理と対処法について

「一体、自分は何を求めているんだろう?」
ふとしたとき、自分がわからなくなってしまうこと、ありませんか?
私はストレス状態が続くと、自分がなんなのか? わからなくなってしまうことがあります。
よくないな、と思いながらも、一日中ベッドで横になっていることも。

自分がわからなくなってしまう心理。
これってどこにあるのでしょうか?
自分のことを振り返ってみると、周囲の意見にあわせすぎたり、期待に応えようとしすぎたりしてしまう、そんなところに原因があるのかもしれません。
実際に、20歳前後の頃、自分がわからなくなってしまい、深刻な状態に陥ってしまったこともありました。
この記事では、そんな私の体験をふまえて、
- 自分がわからない心理と対処法
について、心理学の知見などもふまえて紹介します。
私自身もまだまだ悩んでいる途中ですが、この記事が、自分がわからない心理と原因を理解して、新しい自分のありかたを見つけるためのきっかけになれば幸いです。

自分がわからない5つの心理
第1章では、自分がわからない心理について代表的なものをご紹介します。
1-1. 自分らしさを見失ってしまい、自分がわからなくなってしまう
例えば、親との関係において、ありのままの自分を否定されてきたり、認めてもらえなかったり、といった経験はありませんか?
このようなとき、大人になっても本来の自分自身を出すことができず、自分がわからなくなってしまうことがあります。
1-2. ありのままの自分を他人に認めてもらえているという実感がないので、自分がわからなくなってしまう
家族や親友、恋人など、ありのままの自分をさらけ出せる人がいるかどうか?
こういう相手がいない場合、自分がわからなくなってしまうことがあります。
1-3. 自分という存在を自分で認めることができないので、自分がわからなくなってしまう
例えば、自尊感情が低すぎるなどで、「自分はダメだ」といった思い込みが強い場合。
このようなときは、自分で自分を認めることができなくなり、自分がわからなくなってしまうことがあります。
1-4. アイデンティティを見失ってしまい、自分がわからなくなってしまう
就職や結婚など、人生が大きく変化する時期において、人はアイデンティティを見失いがちです。
このようなとき、自分がわからないと感じることが多いようです。
1-5. わかっているつもりで実は自分のことをわかっていない
自分のことをよくわかっていないけれど、そのことに気づけていない人。
こういう人も、意外といるようです。
もしかしたらあなたの周りにも「この人、自分のことよくわかっていないんじゃないかな?」という人、いませんか。
そんなときは、下記の記事を参考にしてみてください。

自分がわからないときの対処法
第2章では、自分がわからないときの対処法についてお伝えします。

2-1. 自分がわからないことは悪いことか?
まずはじめに。
「自分がわからないことは、本当に悪いことなのか?」
について考えてみましょう。
あとで説明しますが、人生には変化がつきものです。
そして、それにあわせて、自分自身の考えかたや価値観も変えていかなくてはいけません。
これは個人的な考えですが、自分がわからないのは、悪いことではありません。
自分がわからないことを「新しい自分への変化のサイン」ととらえてみる
というのも、別の角度から見てみれば、
- 自分がわからないときは、新しい自分の価値観や自分軸を見つけて、次のステップへ向かうためのサイン
ともいえるからです。
もちろんだからといって、すぐに解決できる問題でもありません。
そこで次に、自分がわからないと感じたときに効果的な5つの対処法をご紹介します。

対処法1 自分に対する思いやりを発揮して、わからない自分を受けいれる
まずは、「わからない自分を受けいれる」ことからはじめてみましょう。
自分がわからないとき。
そんなときこそ、自分自身のアイデンティティを再構築する必要があるからです。
自分を受けいれるための効果的な方法は、「自分に思いやりを持つこと」です。
心理学では「セルフ・コンパッション」と呼ばれています。
自分自身の好きなところも、そうでないところも、すべてを受けいれ、自分に対して思いやりの気持ちを向けてあげる。
これが、自分に対する思いやりを持つ、ということです。
自分に対して思いやりをもつことのメリット
自分に対する思いやりを持つと、どんなメリットがあるでしょうか?
そのひとつは、問題の原因を見つけなくてもよいことがあげられます。
例えば、
「なぜ自分がわからないんだろう?」
「自分はどうすればいいんだろう?」
自分がわからない人は、こんな風に自分に対してネガティブになりがちです。
自信を失ってしまっているのかもしれません。
このような状態で、原因を探っていくのは精神的に大変です。
そもそも、原因を解明できない可能性もあります。
ですからまずは、自分に対する思いやり感を高めていきましょう。
わからない自分も含めて、受けいれてあげるのです。
そのためのおすすめのエクササイズは、下記の2つです。
1) 自分をハグする
文字どおり、自分で自分を抱きしめるエクササイズです。
- 深呼吸を2~3回してください
- 自分に対して、やさしい気持ち、あたたかい気持ちを送ります
- 自分で自分をハグしてみましょう
はじめてやるときは、ちょっと気恥ずかしさがあるかもしれません。
そんなときは、自分が自分に対する親友になった気持ちでやってみましょう。
困っている親友をやさしく抱きしめてあげるような、そんなイメージです。
心の中で「今日が幸せな一日になりますように。無事に一日を過ごせますように」なとど願ってみるのも効果的です。
2) 慈悲の瞑想
慈悲の瞑想には、いくつかのやりかたがあるようです。
ここでは、私が普段、実践している方法を紹介します。
- 楽な姿勢で座り、軽く目を閉じます
- 深呼吸を2~3回して、心を落ち着けます
- そのまま、自分にむけて「愛情」を送ります。わかりにくい場合は、「私は自分を愛します」などと心の中で唱えてもよいかもしれません。
- 同じようにして、家族に愛を送りましょう
- 次に親しい友人、顔をあわす程度の知人、そして近所の人……というように、徐々に範囲をひろげていってください
- 最後は世界中、または地球全体に愛を送るイメージをします
- ゆっくりと瞑想を終えます。

対処法2 わからない自分を知る方法
次に、自分自身を知る方法を紹介しましょう。
自分自身を知ることを、心理学では「自己認識」といいます。
自己認識力を高めること。
これは、現代社会で自分らしく成功するために必須のスキル、ともいわれています。
自分自身がわからないというときも、自分を知ることで、解決のヒントを見つけられることがあります。
ただし、自分を知るためには、下記のポイントを忘れないようにしてください。
- 自分が思う自分
- 他人からみたあなた
この両面から、バランスよく理解を深めていくこと。
自分が思う自分だけを、自分がやりたいように深めていく。
これでは、ひとりよがりになってしまう可能性が高いからです。
具体的には、下記の5つの方法がおすすめです。
自分が思う自分を知る方法
1) マインドフルネス
マインドフルネスとは、「いまこの瞬間の自分自身の精神状態に意識を向け、それをただ観ること」といわれています。
ただし、瞑想などに馴染みがない人には、ひとりでやるのはちょっと難しいかもしれません。
そんなときは、瞑想なしでできるマインドフルネスについて知っておくとよいでしょう。
2) ジャーナリング
ジャーナリングとは、一般的に「自分自身の考えや気持ちを書きだすこと」といわれています。
日記と似ていますが、実は書きだしかたに、ちょっとしたコツがあることがわかっています。
例えば、毎日、日記を書くことによって、幸福感が下がってしまう人もいるのだとか。
詳しくは、下記の記事を参考にしてみてください。
3) 解決志向アプローチ
解決志向アプローチとは、問題の原因ではなく解決策に焦点をあてていく方法です。
例えば、
なぜ私は風邪をひいてしまったのか?
という原因を探すよりも、
次にまた風邪をひかないためにはどうしたらいいのか?
といった解決に焦点をあてて、その方法を探っていく。
こんなやりかたです。
実は、原因を究明するのではなく、解決策に焦点をあてることが、自分に対する認識を深めることができるとされています。
4) 性格診断・強み診断
いわゆる性格診断というものは、自分を知るひとつのきっかけにはなるでしょう。
より詳しくは、下記のページを参考にしてください。
他者に話すことで気づきを得る
5) 自分のことを他人に話す
自分のことを他人に話すことで、自分の頭の中が整理され、気づきを得ることができます。
自分を知ることについて、より詳しくは、下記の記事を参考にしてみてください。

対処法3 自分自身の価値観を見つける方法
自分がわからないことの、最終的なゴールはどこにあると思いますか?
私は、よりよい自分のありかたを見つけることだと考えています。
はじめのほうでお伝えしたように、これは、あなた自身のアイデンティティと関係しています。
そこで、あなた自身が大切にしたい価値観を見つけ、そこから自分のありかたを見つける方法を試してみてください。
あなたが大切にしている価値観から「自分がどうありたいか」を見つけるエクササイズ
ここでは、シャローム・シュワルツという人が考えた「10の価値観」のリストを紹介しましょう。
この「10の価値観」は、発表後も多くの研究によって「いいね!」されている信頼価値の高いリストだそうです。
1) リストを見て、あなたが大切にしたいと感じる価値観を探してみましょう。
いくつ選ぶかは自由です。
例えば私なら、「自律・博愛・善行」という感じでしょうか。
わかりにくい場合は、こういう価値を大切にできる自分でありたいと思えるものを選んでみましょう。
2) あなたが大切にしたいと感じる価値観に従って、日々の生活を送るためにはどうしたらいいか考えてみましょう。
例えば「善行」を大切にしたいと思ったら、一日一回、他人に親切にしてみる。
このような具体的な行動に取り組んでみるのです。
価値観を大切にした行動をしていくことで、自分がどうありたいかが、より明確になっていくはずです。
さらにその行動は、あなたの幸福感や充実感を持続的に高めてくれることでしょう。
より詳しくは、下記の記事を参考にしてください。

対処法4 自分を客観的に見つめる方法
最後に紹介するのは、よりよい自分であり続ける方法です。
あなた自身の「考え」や「気持ち」を書きだして、整理してみましょう。
これによって、自分が考えていること、感じていることを、客観的に見つめられるようになります。
自分自身の内面が「見える化」することで、よりよい生きかたを実現することもできるでしょう。
実は私自身、自分の内面をうまく整理したいと考え、「頭とこころの整理法」という自分整理術を考案しました。
対処法5 自分らしい人生について知る
自分らしさを知ることで、自分がわからない状態を脱出できる可能性があります。
例えば、「あなたが本当に好きなこと」って、どんなことだと思いますか?
それは実は、「あなたが思わずやってしまうこと」に隠されています。
より詳しくは、下記の記事を参考にしてみてください。
自分がわからないってどういうこと?
自分がわからないって、どういうこと?
できるだけわかりやすく、お伝えします。

3-1. 自分ってなに?
生まれたばかりの赤ちゃんには、はっきりとした「自分」というものがありません。
しかし、成長していくと、だんだん変わってきます。
自分を見つめる「もうひとりの自分」とでも呼ぶべき存在が、現れてくるのです。
そして、思春期の頃。
この頃には、自分が他人からどう見られているか? について、強く意識するようにもなるでしょう。
このような発達の段階を経て、やがて人は、「自分自身でありたい」という欲求をもつようになるのです。

3-2. 自分であるって?
では、自分自身であるって、どういうことでしょうか?
ここでは、2つのポイントを覚えておいてください:
- 自分の個性や、かけがえのない自分という存在を自分で認められること
- ただし、自分で自分を認めるだけでなく、他人に認めてもらうことも大切
この2点です。
例えば、親子関係。

ありのままの自分を、親に認めてもらえなかった
あなたにはそんな想いが残っていませんか?
これは目には見えないことなので、わかりにくいかもしれません。
でも、こういう想いが残っていると、自分がわからなくなってしまうことがあります。
というのも、自分という存在を自分で受けいれることが難しくなってしまうからです。
この章のまとめ:自分がわからないってどういうこと?
ここまでをまとめましょう。
1) 自分であると感じられるとき:
- 自分の個性、かけがえのない自分という存在を自分で認めることができる
- ありのままの無防備な自分という存在を他人に認めてもらうことができる
2) 自分がわからないとはどういうことか:
- 自分の個性や存在を自分で認め受け入れることができていない
- ありのままの無防備な自分という存在を他人に受け入れてもらえていない
自分という存在を受けいれることができないとき、「自分がわからない」という感覚になりがちです。
しかし、なぜ自分がわからなくなってしまうのでしょうか?
次の章では、自分がわからなくなってしまう理由について、わかりやすくお伝えします。

なぜ自分がわからなくなってしまうのか?
自分の個性、かけがえのない自分という存在を自分で認めることができる。
これは、どういうことだと思いますか?
この章では、ここを深掘りしていくことで、「なぜ自分がわからなくなってしまうのか?」について詳しくお伝えしていきます。

4-1. アイデンティティとは
あなたは「アイデンティティ」という言葉を聞いたことがありますか?
アイデンティティとは、ひとことでいえば、「自分はこういう人間だ」という自分自身の考えや感覚のことです。
わかりにくければ、「自分軸」と考えてもらってもよいでしょう。
人は大人になるにつれ、自分なりの価値観をつくりあげていきます。
本人が意識するかどうかは別として、「アイデンティティ」と呼ばれるものを構築していくのです。
1) 自分がわからないと感じる理由
ここで、次の点について、ちょっと考えてみてください。
- 自分はこういう人間だ、と自信をもっていえる自分がある
- もともとそういえる自分なんてない
- 以前はそういえたけど、いまはそうでもないかも?
これはどういうことか?といいますと、
- 2と答えた人
→ 生まれ育ってきた中で、自分のアイデンティティをうまく構築できなかったかも? - 3と答えた人
→ 人生の変化のなかで、自分のアイデンティティが揺らいでいるかも?
自分がわからないと感じるとき、このどちらかのパターンに当てはまっているかもしれません。
自分のアイデンティティをうまく構築できなかった
自分のアイデンティティをうまく構築できなかったというのは、先ほどもすこしお伝えした「親との関係」などがよくあげられます。
他人にありのままの自分を認めてもらった体験が、あまりない。
だから、自分のアイデンティティもうまく構築できなくて、自分のこともよくわからない、といった感じです。
自分のアイデンティティが揺らいでいる
自分のアイデンティティが揺らいでいるかもしれない。
そんなケースもよくあります。
というのも実は、アイデンティティは人生のなかで何度も構築しなおす必要があるからです。
例えば、進学や就職、結婚や出産など。
このようなライフイベントによる生活の変化によって、自分も変化していきます。
その変化にあわせて、アイデンティティ(自分軸)も変化させていく必要があるのです。
2) アイデンティティの問題は昔からある
実は、アイデンティティの揺らぎに関する問題は、ちょっと前の世代からあります。
すこし古い本ですが、「四十八歳の抵抗」という小説を簡単に紹介させてください:
仕事一筋で働いてきたサラリーマン男性が、定年ちかくなって、「俺の人生、このままでいいのだろうか?」と感じる。そして新しい自分を求め、現実に対してささやかな抵抗を試みる
という物語です。
この「四十八歳の抵抗」という言葉、当時は社会現象になるほど流行したそうです。
つまり、アイデンティティの問題というものは昔からあって、誰もがそれに悩まされる可能性がある。
言いかえれば、誰だって自分がわからなくなってしまう可能性がある、ということです。
3) あなたはいま、「自分がわからない」と感じていますか?
あなたはいま、「自分がわからない」と感じていますか?
そんなときは、次の2つのパターンが考えられます。
- 自分のアイデンティティ(自分軸)をうまく構築できなかった
- 人生の変化に対応するために、新しいアイデンティティ、新しい自分軸を構築しなおす必要がある
次は、これらについて、より詳しくみていきましょう。

4-2. 自分のアイデンティティ(自分軸)をうまく構築できなかった場合
- 自分のアイデンティティ(自分軸)をうまく構築できなかった ← いまここ
- 人生の変化に対応するために、新しいアイデンティティ、新しい自分軸を構築しなおす必要がある
はじめに、自分のアイデンティティをうまく構築できなかったパターンについて紹介しましょう。
1) 人間関係(親子関係)
人間関係、特に親子関係において何らかの「しこり」のようなものがある場合。
先ほどお伝えしたように、「ありのままの自分を受けいれ、認めてもらう」という体験が少ない場合などが、これにあたります。
2) 人間関係(その他の人間関係)
その他の人間関係においても、同じような体験をすることがあるかもしれません。
学校社会や、会社内での人間関係、また恋人との関係などがそれにあたるでしょう。
3) 持って生まれた性格
例えば、性格の特性として神経質傾向が高い人は、自分人生の方向性について間違えていないか、悩むことが多いといわれます。
また自尊感情が低く、他人に依存しがちでもあるそうです。
その結果、自分のアイデンティティをうまく構築できずに大人になってしまうことがあるようです。

4-3. 人生の変化に対応するために、新しいアイデンティティ(自分軸)を構築しなおす必要がある場合
- 自分のアイデンティティ(自分軸)をうまく構築できなかった
- 人生の変化に対応するために、新しいアイデンティティ、新しい自分軸を構築しなおす必要がある ← いまここ
次に、人生の変化に対応するために、新しいアイデンティティを構築しなおす必要があるパターンについてみてみましょう。
人生が変化するならば、自分の価値観や考えかたも、それにあわせて変化させなくていけません。
わかりやすい例でいえば、就職して社会人になったとき。
学生から社会人としてのアイデンティティを、再構築する必要があるのです。
とはいえ、意識して自分のアイデンティティ(自分軸)を構築しなおそうという人は、あまりいないかもしれません。
そこでまずは、人生が変化する3つのタイミングを紹介します。
- ライフイベント
- 個人の発達
- 社会の変化
ひとつずつ、詳しく解説していきましょう。
1) ライフイベント
就職、恋愛、結婚。
人生にはさまざまなイベントがあります。

- 就学〜就職〜転職〜恋愛〜結婚〜出産〜子育て〜教育〜老後〜病気〜死
このような、人生で一般的に体験するイベントのことを「ライフイベント」といいます。
ライフイベントは、人生が大きく変化するきっかけとなるできごと、ともいえるでしょう。
ライフイベントに遭遇することで、その人の生活は大きく変化します。
しかし自分の内面にある価値観が、その変化についていけないことがあります。
例えば、
安定した会社に就職することができたけど、なんとなく物足りない。
学生のとき部活に打ち込んだように、もっと真剣に取り組めるものがほしい
ライフイベントに遭遇することで、その人の生活は大きく変化します。
それによって、自分自身のアイデンティティ(自分軸)を新しく構築しなおす必要がでてくるでしょう。
2) 個人の発達
特定のライフイベントに遭遇しなくても、人は発達という変化をとげていきます。
「レヴィンソンによる発達の段階」から抜粋して紹介しましょう。

- 成人への過渡期
大人の世界の可能性を模索し、一歩を踏みだす時期 - 大人の世界へ入る時期
自分と大人の社会との間をつなぐ仮の(とりあえずの)生活を築く - 30歳の過渡期
大人の世界へ入る時期に築いた生活の欠陥に気づき、これを解決しようとする時期 - 一家を構える時期
これまでの人生の選択にとりあえず満足し、家族を築く時期。社会的な居場所の確保や成功をめざして努力する時期でもある - 人生なかばの過渡期
「これまでの人生なにをしてきたのだろうか?」と再び生活に疑問を抱き、解決使用とする時期
これをひとつの目安として、考えてみてください。
例えばあなたが、22歳~28歳の「大人の世界へ入る時期」にいるとします。
この時期は、住居や仕事、人間関係や家族などについて、自分の可能性を模索したり、安定した生活を構築しようと考えるようになる時期といわれています。
もちろん個人差はあるでしょう。
しかしこのような個人の発達とともに、自分自身のアイデンティティ(自分軸)も構築しなおす必要がでてくるのです。
3) 社会の変化
社会が変化することで、私たちの生活もその影響を受けます。
例えば、2020年に世界中で猛威をふるった新型コロナウイルス。
これによって、生活上の変化を余儀なくされた方もいらっしゃることでしょう。
このようなときは、新しい自分のアイデンティティ、自分軸を再構築する必要があります。
この章のまとめ:自分がわからない原因
この章では、自分がわからない原因として、アイデンティティが関係している、というお話をしました。
アイデンティティとは、「自分はこういう人間だ」といえる、自分自身の考えや感覚のことをいいます。
わかりにくい場合は、「自分軸」と考えてもよいでしょう。
このアイデンティティについて、
- 育ってきた環境などによって、アイデンティティをうまく構築できていないパターン
- 人生や社会の変化によって、アイデンティティを新しく構築しなおさないといけないパターン
について紹介してきました。
次の章では、ここまでの復習をかねて、自分がわからない原因について具体的に紹介します。


まとめ:自分を受けいれることからはじめてみよう
いかがでしたでしょうか?
- 自分がわからないときは、まずは自分を受けいれてあげることからはじめてみる
- 自分がわからないということは、あなた自身が成長し、変化しようとしているサインでもある
この記事では、このようなことをお伝えしつつ、具体的な対処法も紹介してきました。
まずは、自分を受けいれる2つのエクササイズ
- 自分をハグする
- 慈悲の瞑想
を試してみてはいかがでしょうか?
数分でできますし、自分自身の意外な変化に驚くかもしれません。
この機会にぜひ、ご自身をよりよい方向へと変化させていってみてください。