HSP の対策をまとめました
繊細すぎるといわれる HSP。
刺激にさらされて「もう限界…」になってしまうことはありませんか?
そこでこの記事では、読んですぐ実践できる HSP のための日々の対策法をまとめました。
基本:HSP の生きづらさを改善する3つの対策
HSP が抱える生きづらさの特徴は、刺激に対する繊細さや敏感さにあります。
普通の人では感じることができない繊細な刺激を感じ、それに対して敏感に反応してしまうのです。
- HSP として、刺激とどう向きあうか?
これが基本の対策となります。
そこで、HSP として抱えている生きづらさを改善するためには、次の3つの基本対策が有効です。
HSP の生きづらさを改善する3つの基本対策
- 刺激を減らす
- 刺激をコントロールする
- 刺激に対する抵抗力を高める

HSP が受けとる刺激を減らす対策
まずは、HSP が受けとる刺激を減らす対策からお伝えします。
刺激を2種類にわけて、それぞれに対処することを考えていきましょう。
- 外側からの刺激
- 内側からの刺激
1.外側からの刺激対策
HSP は、普通の人には感じないような繊細な刺激を受けとり、かつ、それに対して敏感に反応するといわれています。
そこで、受けとる刺激を五感にわけて対策してみましょう。
視覚

整理整頓
ものが散らかっているだけでも HSP にとっては刺激になり得ます。部屋の中、机のうえは整理整頓し、余計なものは置かないようにしましょう。
スマホ・パソコン
私生活でのスマホやパソコンは、できるだけ避けましょう。SNS などもできるだけ避けます。仕事などで使用する場合は、こまめに休息をとることを心がけましょう。
テレビ
テレビはなるべく観ないようにします。観るときは付けっぱなしにせず、必要なときだけ付けるようにしましょう。
光
蛍光灯など部屋の電気は薄暗いものを使用します。日光が刺激になる場合は、外出時に遮光メガネを使用しましょう。
聴覚

BGM
仕事中、またその他の作業中の BGM はやめましょう。「どうしても」という場合は、環境音や自然の音など刺激の少ないものにしましょう。音楽鑑賞のみをおこなう場合は別です。
テレビ
付けっぱなしのテレビの音はとても辛いものですね。テレビはなるべく避けましょう。
職場
可能であれば、イヤーマフ(耳あて)を付けるなどの対策を行いましょう。無理な場合は、こまめに静かな場所で休息をとることを考えてみましょう。
触覚

衣服
衣服は、できるだけ楽なもの、または刺激の少ない繊維のものがよいでしょう。
私は制服(作業着)の繊維がとても苦手でした。そのようなときは、アンダーウェアなどを工夫しましょう。
嗅覚

匂い
苦手な匂いがある場合は、できるだけ避けるようにしましょう。
私は仕事場と寝室にアロマオイル(エッセンシャルオイル)を置き、それを活用しています。
味覚

食べものや飲みもの
刺激の強い食べものや飲みものは避けましょう。
2.内側からの刺激対策
内側からの刺激というのは、簡単にいえば「あなたが考えていることや感じていること」です。
HSP の場合は、これらも刺激となり得ます。
基本的な対策は、「考える(感じる)のをやめる」ことです。
ただし、頭のなかだけでそれを行うことは、簡単ではありません。
そこで、次の3つの対策をしてみましょう。
書き留める(書きだす)

気になることが湧きでてきたら、すぐに書き留めましょう。
メモ帳でも、アプリでも構いません。
こまめに休息をする

気持ちをリセットするための休息をこまめにとるようにしましょう。
デスクワークをされていらっしゃるならば、目をとじて深呼吸をするだけでも構いません。
あとで説明する「マインドフルネス」を活用してもよいでしょう。私は、アロマオイルと深呼吸を活用しています。
話を聞いてもらう

頭のなかでうずまいている思考や感情を、誰かに聞いてもらうことも効果的です。
ただし、相手によっては逆効果になる場合もあります。専門の方にお願いすることも考えてみましょう。

HSP が刺激をコントロールするための対策
次に、HSP として刺激をコントロールするための対策を紹介します。
HSP は、神経が興奮しやすく、冷めにくい傾向があります。
その点をふまえて、3つの対策を紹介します。
1.刺激を予測する
HSP にとって、予測のつかない突発的な刺激は、そうでない刺激にくらべて苦手です。
そこであらかじめ刺激を予測しておくことによって、それをコントロールするように心がけます。
日々の生活のリズムをつくる
刺激を予測するには、日々の生活を規則ただしく送ることが大切です。
また、やるべきことの優先順位をつけることで、突発的な事態を避けることも可能になります。
難しく感じる場合は、
- 自分が日々の生活をどのように送っているか? という記録をつける
ことからはじめてみるとよいでしょう。
自分の生活を「見える化」したうえで、その対策を考えていくのです。
私は、ジブン手帳という手帳に「生活記録(ライフログ)」をつけ、それを参考にしています。

2.刺激が限界を超えないように工夫する
刺激に繊細で敏感な HSP は、規則ただしい生活をしていても、ちょっとしたできごとで自分の許容範囲を超えてしまうことがあります。
そのような場合、どうすればよいでしょうか?
基本的な考えとしては、「対処法をパターン化・儀式化する」ことがおすすめです。
ひきこもる

刺激的な場面・場所から撤退してひきこもる、という対処法です。短時間でも構いません。その場から離れ、深呼吸するなどして興奮を冷まします。
深呼吸をする

ひきこもることができない場合は、その場で深呼吸するなどして対処します。可能であれば、目をつむる、耳を塞ぐなどします。
くり返しますが、ポイントとなるのは、「パターン化・儀式化」です。
「あ、ヤバそう」と感じたら、すぐに対処できるように訓練して、自分の身体に覚え込ませてしまうことが大切です。
3.刺激を避けることを考える
HSP として刺激をコントロールするための最後の対策は、刺激そのものを避けることです。
他人と距離をおく
日常的に他人と距離を置くようにします。
転職する
職場での刺激のコントロールがむずかしい場合、刺激を避けるための転職をすることも、ひとつの対策となります。
私は自宅でできる仕事で起業して、刺激を避ける生活を心がけています。
チャレンジを避ける
なにか新しいことにチャレンジすることを避けましょう。知らない人にあう、やったことのないことをするなどは、刺激のもととなる可能性があります。
刺激を避けることについて
刺激を避けるという対策は、ともすると消極的になりすぎてしまいます。
結果、あなた自身の人生の可能性をせばめてしまうかもしれません。
そのため、基本としては刺激を避けつつも、ときにはチャレンジも必要です。
例えば、他人と距離をおくにしても、社会的に支障がでてしまってはよくありません。
バランスを心がけるようにしましょう。

HSP が刺激に対する抵抗力を高める対策
HSP として刺激に対する抵抗力を高める対策について紹介します。
さまざまな方法があり、効果的な対策は人によって異なってくるようです。
ここでは参考として、3つの対策を紹介します。
1.将来の希望について考え、書き留める

将来の希望、つまり「あなたはどうしたいのか?」について考えてみましょう。
「なぜこうなったのか?」ではなく「なにをしたいのか?」について考えることは、人生の目的や方向性を定めることにつながっていきます。
ポジティブな未来について考えられているときは、元気があふれ、刺激に対する抵抗力も高まります。
2.マインドフルネスを実践する

マインドフルネスとは、「いまこの瞬間」に意識を集中するための呼吸法の一種です。
経験を積むことにより、「自分の心の状態を離れたところから見つめている感覚」を体得することができます。
すると自分自身の精神状態を、ありのままの状態で受け容れることができるようになります。
自分の心の状態を俯瞰できるようになると、刺激に対する抵抗力が高まります。
3.支えてくれる人、支えられる人を見つける

あなた自身のことを無条件で支えてくれる人はいるでしょうか?
そしてあなたもその相手のことを、無条件で支えてあげたいと思えているでしょうか?
このような健全な愛着関係・信頼関係を育むことは、あなた自身の抵抗力を高めるきっかけになります。

まとめ:HSP の対策まとめ~基本の3つの方法とすぐに実践できる具体例
この記事では、HSP がその生きづらさに対処するために、3つの対策をお伝えしました。
HSP が受けとる刺激を減らす対策:
- 外側からの刺激を減らす
- 内側からの刺激を減らす
HSP が刺激をコントロールするための対策:
- 刺激を予測する
- 刺激が限界を超えないようにする
- 刺激を避ける
HSP が刺激に対する抵抗力を高める対策:
- 将来の希望について考え書き留める
- マインドフルネス呼吸法をおこなう
- 支えてくれる人、支えられる人を見つける
私の体験をもとにしたものではありますが、それぞれ実践的な対策も紹介しておきました。
参考にしてみてください。