HSP のイライラ対処法とは?
ささいな刺激がストレス化してついイライラしてしまう……
実はこれ、HSP にありがちな悩みでもあります。
あなたはどうですか?
イライラを正当化しても、状況が改善されるわけではありません。
イライラしてしまう自分が嫌になってしまうこともあるでしょう。
この記事では、私が経験から学んだ
- HSP のイライラの原因とその対処法
について、わかりやすく紹介します。
あなたは大丈夫? HSP でイライラする人しない人
はじめに、HSP とイライラの関係について知っておきましょう。
HSP には、繊細な刺激に敏感に反応してしまう、という特徴があります。
つまり、
- HSP は神経が興奮しやすく冷めにくい
といえるのです。

HSP だってイライラすることがある
では、HSP なら誰でもがイライラするのでしょうか?
実は、そういうわけではありません。
すべての刺激がストレスになるわけではなく、その反応も人によって違うからです。
HSP に限らないのですが、ストレスを感じたときの反応は3種類に分けることができます。
ストレスを感じたときの3つの反応
- 他人と距離をおいて殻に閉じこもる
- 周囲に不安やイライラをぶつける
- どちらにも当てはまらず、ストレスと上手に付きあえる
あなたはどうですか?
自分を振りかえってみて、不安やイライラを周りの人にぶつけてしまう傾向がありますか?
その場合は、これからお伝えする対処法を参考にしてください。

HSP だって怒らなくちゃいけない場面もある?
ここで注意したいのは、怒ることは必ずしも悪いことではない、ということです。
なぜなら人には、怒らなくてはいけない場面もあるからです。
例えば、
「自分の子どもが知らない人に乱暴されそうになった!」
こんなときは、その相手に対して怒る必要がありますよね?
だから、怒りという感情それ自体は、悪いものではないのです。
怒りには
- 機能的な怒り
- 非機能的な怒り
があることを覚えておきましょう。
1.機能的な怒りとは
機能的な怒りとは、コントロールされた怒りでもあり、コミュニケーションの手段でもあります。
- 相手のやる気をひきだす
- しつけや礼儀を教える
などの面で活用することができます。
機能的な怒りを活用することで、ときには強い信頼関係を結ぶきっかけになることもあるかもしれません。
2.非機能的な怒りとは
非機能的な怒りとは、コントロールされない怒りであり、単なる感情のぶつけあいです。
お互いの信頼関係を壊し、傷あとを残します。
怒りについてのまとめ
- 怒りを感じたときの自分の反応をチェックしよう
- 怒ることは必ずしも悪いことではないことを知ろう
ここまでの内容を踏まえて、次は「HSP のイライラ対処法」を具体的に紹介します。

HSP のイライラ対処法その1:イライラの原因を分析する
HSP の特長として「ものごとをよく考える」というものがあります。
HSP はものごとを考えることが得意です。
その特長を活用し、イライラの原因を分析してみましょう。
イライラしているその場では、難しいかもしれません。その場合は、少し時間をおいて挑戦してみましょう。
イライラがどこからきたのか書きだして考えてみよう
「この感情は、なぜでてきたのだろう?」
こう考え、紙に書きだしてみましょう。
「このイライラは、嫉妬からくるものだろうか?」
「それともコンプレックスから?」
「それとも不安?」
ここで大切なことは、自分を客観的な目線でみつめるということ。
この作業によって自分を俯瞰できるようになると、さまざまな気づきを得やすくなるんです。
「誤解してイライラしているだけでは?」
「相手にも言い分があるのかも?」
「自分にも悪いところがあったかも?」
自分を俯瞰できるようになることのメリット
こうやって原因を分析する作業には、下記のようなメリットがあります。
イライラを分析するメリット
- 引いた目線で違った角度からイライラを見つめることができれば、その時点でイライラの質が変化していく
- その結果、イライラを機能的な方向へ変えていったり、そもそもの解決策を探っていったりすることができる
自分を俯瞰できるようになるには?
イライラの原因を探る。
このような細かいやりかたは、HSP 傾向のある人には向いているといえます。
そのためにおすすめの方法を紹介します。
小説や映画を観る
たくさんの小説を読んだり、映画を観たりすることは、俯瞰的な視点をもつのに効果的です。
さまざまな感情を代理的に体験することができるからです。
これによって例えば、「いまの私はまるであの小説の主人公みたいじゃないか」というように考えることができるようになります。
考えていること、感じていることを書きだす
イライラの原因に限らず、あなたが考えていること、感じていることを書きだしていく。
これによって、あなた自身を客観的に見つめるスキルを身につけることができます。

HSP のイライラ対処法その2:疲労はこまめにリフレッシュ
HSP ならではのイライラ対処法として効果的なのが、
- こまめに休む
ということです。
HSP はすぐに刺激の限界値がきてしまいがちです。
その結果、ダムが決壊するように感情があふれでてしまうことがあります。
もちろん誰だって、疲れてくると怒りっぽくなることはあります。
しかし特に HSP は疲れやすい、と考えておきましょう。
HSP のイライラは特に「人疲れ」に注意しよう
そのなかでも「人疲れ」には要注意です。
なぜなら他の刺激と比べても、人疲れはイライラに変化しやすいからです。
コロナウイルスの影響により、「ステイホーム」が推奨されました。
そのため例えば、小さな子どもがいる家庭では、「いつも以上にイライラする」という経験をされた方もいらっしゃったようです。
「人疲れ」に気をつけましょう。
短時間でも一人になれるような工夫を心がけてみましょう。
リフレッシュするには「しっかり休息」よりも「こまめに短く」が効果的
このような疲労をリフレッシュするためのちょっとしたコツがあります。
それは、
- 数時間に一回しっかり休息するよりも、こまめに短く休息すること
このコツは特に HSP だからこそ、イライラを避けるためにも大切ではないでしょうか。
さて次は、「実際にイライラしてしまったらどうすればいいか?」について説明します。

HSP のイライラ対処法その3:それでもイライラしちゃったときは「水をかける」
イライラしてしまったらどうすればいいか?
HSP はその傾向として、興奮が冷めにくい。
イライラが大爆発してしまったら、その感情をしずめることは、普通の人より難しい場合があります。
火をつける考え、水をかける考えとは
そんなときは、認知行動療法というものをもとにした
- 火をつける考えかた
- 水をかける考えかた
を活用してみましょう。
火をつける考えかたとは
「怒り」を「火」のイメージとしてとらえてみます。
イライラしたとき、脳がはじめにつくりだすのは「火をつける考え」だといわれています。
イライラという小さな火に薪をくべて、どんどんおおきくしていくようなイメージですね。
「もう絶対ゆるさないぞ」
「もっとひどい目にあえばいいんだ」
「悪いのはそっちだろ」
こんな感じでしょうか。
水をかける考えかたとは
対してイライラという火に水をかけるような考えかたもあります。
「ま、しかたないか」
「とりあえず落ち着こう」
「お互いに悪いところはあるよな」
「あなたのすべてが嫌なわけじゃないけれど」
こんな感じですね。
あなたも経験があるかもしれませんが、火をつける考えというのは、勝手にどんどんおおきくなってしまう。
- 積極的に水をかける考えかたをすることが、実際に起きてしまったイライラを落ち着かせるための大切なポイント
と覚えておきましょう。
自分にとっての「水をかける考え」を見つけよう
ただし水をかける考えかたは、自分で自分にあった言葉を探す必要があります。
例えば私の場合は、どこかちょっとでも水をかけることを考える。
すると、イライラの火を消しやすくなります。
「こういう部分もあるよな」
「この間はこうだったよな」
という感じです。
個人的な練習法として「8割2割思考」というものもおすすめです。
怒っていない平常時でも「絶対にそれは違うな」とか「これは大嫌い」といったような「10割0割思考」をしないように気をつける。
カーッとなってしまったときは基本的に10割0割思考になっているからです。
あなたもし、次にイライラしてしまったときがあったら、それをチャンスと考えて、あなたにとっての水をかける考えかたを探してみてください。

まとめ:もうイライラしない! 超実践的「HSP のイライラ3つの対処法」
この記事では、HSP のイライラ対処法として、
- イライラの原因を分析する
- 疲労はこまめにリフレッシュ
- 水をかける考えをする
を紹介しました。
参考になれば幸いです。