男性の育児休業の取得という流れが進んでいます。

今後は、パートナーとともに子育て・育児をシェアしていくことが、より一般的な選択になっていくことでしょう。

今回は、実際に私が三人の男児の子育てをパートナーとシェアしてきて気づいたこと、についてお伝えしたいと思います。

育児したいと考えている父親はどれくらい?

男性の育休取得について、先日、こんなニュースが流れました。

ちょっと引用します。

安倍晋三首相は1日、男性国家公務員による育児休業の取得を促す制度の検討を武田良太行政改革相に指示した。政府は原則として1カ月以上、育休を取れる具体策を年内にもまとめ、2020年度の実施をめざす。

つまりこれは義務ではありません。

あくまでも、父親となる男性に育休の取得を促すもの、です。

それで実際のところ、父親となる男性は、「子育てをしてみたい」と考えているのでしょうか?

実はこれ、いろいろな調査で結果がちがっているのです。

まずはこれ↓

少子化社会対策に関する意識調査 より

こちらの調査によると、

今後育児休業を取得したいかどうかについては、「ぜひ取得したい」(40.1%)が最多、 次いで「どちらかと言えば取得したい」(29.7%)、「どちらでもない」(23.7%)となっている。

結構、多い感じですよね。

しかし次にこちら↓

男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 より

男性の家事・育児参加に関する実態調査2019 という項目を見てみてほしいのですが、これを読むと、

「取得するつもりもなく、取得しなかった」は 69.8%となりました。

というわけで、ほぼ7割の男性が、「育休なんて取るつもりないよ」と考えていることになります。

育児のイメージ

父親が育児する意義って?

というわけで、調査方法によってもちがいがある。

とはいえ、以前にくらべて、「男は仕事、女は家庭」といった性別による役割分担にとらわれなくなってきているというのは、ひとつの事実だと思います。

女性の側からすれば、パートナーの協力によって、いわゆる「バリキャリ/ゆるキャリ」以外の柔軟なキャリアを築いていけるようになるかもしれません。

もちろん、私たちの上の世代がやってきたように、主として男が家計を支えて、女が家庭を守る、というのもありでしょう。

では、男性が育児をすること、いわゆるイクメンにはどんな意義があるのでしょうか?

よくいわれるのは、次の3つです。

  • 父親自身が成長できる
  • 子どもの成長を見ることができる
  • 妻からの愛をよりゲットできる

参考として、とりあえず下記の記事を紹介しておきます。

父親自身の成長の事例

とはいえ上記の3つは、誰にでもあてはまるものではありません。

なぜならば、家事や育児を行うときの母親と父親の相性とか、子どもと母親の相性、子どもと父親の相性、その他、いろいろな要因によって変わってくるからです。

ですから、父親が育児をしても、父親自身の成長にはつながらない場合もあるし、妻からの愛情を得られない場合もあります。

なのでここで、私自身の経験についてお伝えしたいと思います。

それは、、

「子どもを通して、お互いのことをより深く理解できた」

ということです。

親と子どもには、似ている部分があります。

育児に携わることにより、子どもの、親に似ているふるまいを客観的に見つめることができる。

「あれ、この理屈っぽいいいかた、俺にそっくりだな」

とか

「そうか、黙っているのは、頭の中で考えを整理しているんだな」

など……。

特に子どもは感情その他のふるまいが直接的なので、わかりやすい。

そしてこの、「わかりやすいふるまい」をながめてみると、自分にすごく似ていたり、奥さんにすごく似ていたりする部分がある。

だから、子どものふるまいを自分や奥さんに当てはめてみると、スッと腑に落ちることが、何度もありました。

その結果、余計なことですれちがったり、イライラしたりすることが少なくなりました。

これが、私が子育てをとおして最も意義があった、と感じている部分です。

あえて言葉で表すならば、「パートナーへの理解が深まり、より愛せるようになった」という感じでしょうか。

父親の育児参加のイメージ

家族のありかたについて話しあおう

私は、父親が育児をすることを推奨するつもりはありません。

家族のカタチはさまざまで、その中での役割についても、家族を構成する人たちの相性や、それぞれの得意/不得意というものを踏まえて考えていくべきだと思うからです。

なので、お互いのキャリアやライフプランも含めて、パートナー同士でよく話しあっていく。

まずはそういう時間、そういう関係性をつくっていくことが大切だと思っています。

この記事を書いた人

宇田川 雄士

あなたの人生におだやかな悟りと成功をもたらす整理法「頭とこころの整理法(EJ)」の考案者です。
 
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