人生設計の必要性が高まってきています

「どんな人生を送りたいか?」について考えることを、人生設計といいます。

人生について考えるうえで大切になってくるのは、「あなたが大切にしたい価値観は何か?」ということです。

家族で人生を楽しんでいるイメージ

「安定した生活を送りたい」という価値観の人もいれば、「人生でおおきなことを成し遂げたい」という価値観の人もいます。

実は、一般的な人生設計の方法では、この「価値観」というものをはっきりさせることができません。

そこでこの記事では、私の経験をふまえて

  • 本当に使える人生設計の考えかたと書きかた

について、わかりやすくお伝えしていきます。

この記事を最後まで読んでいただくことで、「人生をあなたらしく充実させる人生設計の考えかたと書きかた」を知ることができるはずです。

第1章

人生設計とは?

人生設計についてわかりやすくいえば、

  • 「どんな人生を送りたいのか? について考えること」

です。

ちなみに、人生設計にしたがって具体的な行動計画をたてていくことを、「人生計画」と呼びます。

人生設計=ライフデザイン

人生計画=ライフプラン

と考えればよいでしょう。

この記事では、人生設計に関する基礎知識と実践方法について、わかりやすくお伝えします。

下記の記事では、人生設計(ライフデザイン)とはそもそも何か? そしてその必要性は? について説明しています。

1-1. 人生設計の「人生」とは?

人生設計とは、あなたが送りたい人生について考えること、といいました。

では、そもそも人生ってなんでしょうか?

真面目に考えると、ちょっと難しいですよね。

そこでまずは、人生設計に役立つ考えかたをわかりやすく整理して、お伝えします。

1) 人生と生活

はじめに、基本をお伝えします。

それは、人生には、

  • 人生
  • 生活

という2つの側面がある、ということです。

例をあげて説明しましょう:

「就職先の会社を決める」

これは、人生を左右する選択といえますよね。

「生活のためにコンビニ弁当をやめて、手作りする」

これは、普段の生活のための心がけ、といえるでしょう。

愛する人が海外に赴任することになったとします。

自分の人生をなげうってでも、その人に着いていくか、どうか。

これは、人生の選択です。

お金を節約するために、あまり利用していないサブスクリプション・サービス(Netflix とかアマゾンプライムなどの継続課金制のサービスのこと)を解約する。

これは、生活を守る行動です。

「俺はミュージシャンになるんだ!」

そう宣言して、ギターを持って上京していった友人がいたとします。

この友人は、人生を音楽にかけている、といえるかもしれません。

安定した生活のために、公務員のような、できるだけ安定した職に就きたいと考える。

これは、生活的な考えかたです。

2) 人生と生活のバランス

思いつくままに、いくつかの例をあげてみました。

人生には、

  • 人生的な側面
  • 生活的な側面

があるということが、なんとなくイメージできたのではないでしょうか?

どちらがよいとか、どちらが優れている、というわけではありません。

大切なのは、人生と生活のバランスがとれていること

人生の中で、夢を叶えることは素晴らしいことです。

ですが、実際のところ、生活もおろそかにはできませんよね。

しかし、生活を守るだけでは、人生は味気ないものになってしまうでしょう。

人生と生活のバランスは、ひとりひとり、違います。

  • 人生設計とは、自分なりの人生と生活のバランスを見つけていくこと

ともいえるでしょう。

3) 人生の選択に巻き込まれるとき

しかし、例外もあります。

私たちは、

  • 自分の意志と関係なく、「人生の選択」に巻き込まれてしまうことがある

からです。

「人生の選択」とは、これからの人生がおおきく変わってしまうような状況のこと、と考えてください。

誰でも、人生の中でこのような場面にでくわすことが、何回かはあるはずです。

例えば、

  • 天変地異や事故などによって、愛する人を突然、失ってしまった
  • 大企業の社員だったのに、まさかの倒産。転職を余儀なくされている

人生設計とは、自分がどんな人生を送りたいのか? について考えること、とお伝えしました。

しかし実際には、想像できなかったようなできごとに巻き込まれてしまう可能性もよくあります。

例えば、2020年頃よりはじまった、いわゆる「コロナ禍」。

それに伴う生活の変化などについて、あらかじめ予測できた人はほとんどいなかったのではないでしょうか?

ちなみにこういうときに大切なことって、なんだと思いますか?

それは、、

なんとしでても自分の思い通りにいかせること

、、ではありません。

そうではなく、思い通りにいかなくても、再び立ち上がれる柔軟性を持っておくことが大切になってくるんです。

よく人生設計というと、「やりたいことや達成したいことを時系列で整理して、そこから逆算して現在の行動を決める」という人もいます。

これも大切なことですが、いつも予定どおりの人生ほど、つまらないものはありません。

  • 自分の人生で、予定どおりではないことが起きたときにどうするか

実は、こういったことまでを(ある程度)想定しておくことも、人生設計の大切な一面です。

そのためには、人生においてどんな価値観を大切にしたいのか? をはっきりさせておくことが必要になります。

4) 人生とは? まとめ

ここまで、人生設計という側面から「人生とはなにか?」について、見てきました。

まとめておきましょう。

  1. 人生には、人生と生活という二つの側面がある
  2. 人生的な側面と生活的な側面のバランスが大切
  3. 人生は、何度か想定外のできごとに巻き込まれることがある
  4. そのときに大切なのは、「思い通りにいかせること」よりも「思い通りにいかなかったときに再び立ち上がれる力」である
  5. 自分の人生で大切にしたい価値観がはっきりしていると、再び立ち上がれる力を得やすい
人生について考えているイメージ

1-2. 人生設計の「設計」とは?

さて次は、人生設計の「設計」とはなにか? についてお伝えしましょう。

設計とは、英語でデザイン(Design)のことです。

なので人生設計とは、ライフデザイン(LIfe Design)といいかえることもできるでしょう。

では、人生設計における「設計」とはなんでしょうか?

ここではわかりやすく

  • やるべきこと、やりたいことをはっきりさせること

と考えてください。

自分のやりたいことだけをやって生きていける人はいません。

しかし、やるべきことばかりで、やりたいことができない人生というのもまた、面白みがありません。

人生設計では、

  • 自分のやるべきことと、やりたいことのバランス

これが大切になります。

バランスを取っているイメージ

1-3. まとめ「人生設計」とは?

「人生」と「設計」という言葉について、なんとなく理解できたことと思います。

第1章のまとめとして、あらためて「人生設計とは何か?」についてお伝えしておきましょう。

  • 人生設計とは、どんな人生を送りたいのか? について考えること

  • 人生と生活のバランスをとりながら、やるべきこととやりたいことをはっきりさせていくこと

なんとなく、イメージできましたでしょうか?

次の章では、「そういはいっても、人生設計って本当に必要なの?」ということについて考えてみましょう。

人生を見とおそうとしているイメージ
第2章

なぜ人生設計が必要なのか?

なぜ、人生設計が必要とされてきているのでしょうか?

そこには、いろいろな要因があります。

  • 単純に長生きするようにするようになってきた
  • 少子高齢化という人口構造の変化
  • 資本主義社会の進展などにより自己の負担、責任が重くなった

第2章では、これらの社会変化から、人生設計の必要性についてわかりやすくお伝えします。

人生をステップアップしていくイメージ

2-1. さまざまな世代で人生設計が求められている

まずは、さまざまな世代で人生設計が求められるようになってきている様子を紹介しましょう。

1) セカンドキャリア・パラレルキャリアの必要性

人生100年時代といわれる現在、ひとつの会社だけでキャリアを終えるケースは、少なくなってきています。

いわゆるセカンドキャリア・パラレルキャリアについて、その人なりの人生設計が求められているのです。

2) 新入社員も人生設計について考えている

すでに新入社員の段階で、次のキャリアについて考えている人も、かなりいます。

こちらの調査によれば、新入社員ですでに転職サイトに登録している人の割合は、48.8%。

その中で、28%はすでに副業・兼業をしています。

3) 人生設計に関するアンケートの結果

人生設計について、個人的にアンケートをとってみました。

その結果によると、「人生設計は必要」と考えている人は、多くいらっしゃるようです。

 

人生設計はありますか?

理想のライフデザイン(人生設計)についてのアンケート画像
独自アンケートの結果。2019年10月28日〜30日まで、25歳〜34歳の女性を対象にウェブ上で実施。100人の方に回答いただきました。

2-2. 人生設計の必要性

さまざまな世代で、人生設計の必要性が高まっていることが、見てとれたのではないかと思います。

  • これからは、主体的に自分の人生に関わっていかないと、生活が困難な時代がやってくるだろう

個人的には、このように考えています。

そしてこれこそが、人生設計が必要な理由でもある、と考えています。

これからの時代の人生設計ってどんなものだろう?

こうやって考えてみますと、従来型の人生設計、例えば

  • 人生設計のためのテンプレートを埋めていくだけのもの
  • やりたいことや夢を実現するためだけのもの
  • お金のことについて考えるだけのもの

などでは物足りないのでは? と感じるかもしれません。

そこで次の章では、人生設計に関するよくある誤解について、わかりやすくお伝えしていきましょう。

誤解しているイメージ
第3章

人生設計に関する3つのよくある誤解

人生設計について理解を深めるために、人生設計に関してよくある「3つの誤解」についてお伝えします。

頭を抱えているイメージ

3-1. 人生設計テンプレートは役に立つ?

例えばあなたは、注文住宅を建てることになりました。

リビングはこうしよう。

寝室はこんな感じがいいかな?

あれこれ考えるのは、楽しい作業ですよね。

しかし、家の設計は、予算や敷地面積などの条件があります。

すべてを自由にできるわけではありません。

人生設計もこれと同じです。

人生にはさまざまな条件があり、それはひとりひとり、違っています。

ごく基本的な部分については、人生設計テンプレートのようなものが役に立つかもしれません。

しかし実勢に「使える」人生設計にするためには、テンプレートに頼るのではなく、自分の頭で考える必要がある、と考えておいてください。

自分で考えているイメージ

3-2. やりたいことや夢を書けば人生設計になる?

人生設計については「やりたいことを書きだしてみる」という考えかたもあります。

例えば、1年後、3年後、5年後というタイムスパンで区切ってやりたいことを書きだしていって、、

  • 30歳 結婚
  • 32歳 出産
    ……
  • 55歳 夫婦で海外旅行

というように、年齢ごとの計画を立てる。

などですね。

これは人生設計ではなく、夢や希望のリストです。

やりたいことリストが、人生設計にまったく役立たないわけではありません。

この記事でも、最終的には、10年後のイメージ、3年後のイメージ、1年後の目標を立てていくことをおすすめしています。

しかし、単なる夢や希望を書きだすだけではちょっと足りないかな、と思います。

この記事では、実際に役立つ人生設計にするために、もう少し本質的なところまでを考えていきます。

お金のイメージ

3-3. 必要なお金のことを考えるのが人生設計ではない

人生において必要なお金のことについて考えることを、マネープランといいます。

マネープランも、人生設計という設計図が完成したあとで、それを実現するために考えていくことになります。

あなたも「どんな人生を送りたいか?」について考えてみよう!
 
次の章からは、具体的に人生設計のやりかたについてみていきましょう。

人生設計について考えているイメージ
第4章

人生設計の書きかた~基礎編

ここからは、具体的な人生設計の書き方についてお伝えしていきます。

  • はじめに人生設計についての考えかた(第4章)
  • 次に人生設計の具体的な方法(第5章)

という順番でお伝えしていきます。

人生でどっちに進むか迷っているイメージ

4-1. 人生設計のための考えかた「2つのポイント」

人生設計とは、どんな人生を送りたいかについて考えること、とお伝えしました。

これは当たり前ですが、他人ではなく、あなた自身の人生について考えます。

ですから、

  1. 人生を生きる「あなた自身」について知る
  2. あなたが生きている「社会」について知る

ことが大切になってきます。

あなた自身とは、あなたの人生をつくる素材のようなもの、といえます。

あなたが生きている社会とは、その素材を活かす周囲の環境、といえるでしょう。

例えば、明治時代の平均寿命ってどれくらいだと思いますか?

40歳~50歳くらいです。

いまとは全然、違いますよね。

この先は、さらに寿命がのびていくことが予想されています。

人生設計では、このような社会の変化(周囲の環境)も知っておくべきでしょう。

そして、自分自身に対しても、理解を深めていく必要があります。

1) 人生設計のために自分を知るとは

では、人生設計をするために自分を知るとは、どういうことでしょうか?

自分を知ることは、専門用語で「自己認識を高める」といいます。

自己認識を高める方法は、いろいろあります。

さてこの記事では、特に人生設計に効果的な方法をお伝えしましょう。

それは、

  • 人生で自分が大切にしている価値観を知る

ことです。

わかりにくければ、

  • 自分にとって大切な「自分軸」とはどんなものか?
  • 自分のアイデンティティは何か?

というように考えてもらってかまいません。

自分が大切にしている価値観を知ることで、人生設計をするときの方向性を知ることができます。

自分の人生のメインテーマ、といってもよいでしょう。

2) 人生設計のために社会を知るとは

人生設計のために社会を知るときに参考になるのが、

  • 私たちの生活をよりよいものとする「家庭科の知識」

です。

家庭科では、お金の扱いかたや、普段の生活の仕方などを学ぶことができます。

また倫理について知っておくと、人生についてよりよく考えるきっかけを与えてくれます。

新聞社のサイトもチェックしてみるとよいでしょう。

人生設計に取り組むときには、これらの情報を参考にして、あなたをとりまく周囲の状況について知っておきましょう。

人生を頑張ろうとしているイメージ

4-2. より充実した人生のために考えるべきポイント

この記事のはじめのほうで、人生には

  • 人生
  • 生活

2つの側面がある、と紹介しました。

つまり、人生設計では、「うまく生きる」だけでなく「よく生きる」ことについても考え、それぞれのバランスをとっていくことが大切になってきます。

長期的な幸福について考える「人生設計」

人生的側面については、

  • 自分にとっての生きがいは何か?

と考えてみてください。

または、自分の人生の意味や意義は何か? と考えてみましょう。

人生の生きがいや、その意味や意義について考えること。

これは、単なる快適な生活を超えた充実感をもたらしてくれるはずです。

短期的な幸福について考える「生活設計」

生活的側面については、日々の生活をどうやって守っていくか? と考える必要があります。

わかりやすく、生活を「健康・お金・人間関係」の3つの分野に分けてみましょう。

ライフデザインのための生活の3分野
生活設計では3つの要素について考える

4-3. 人生設計のための考えたかたのまとめ

人生設計を行うときの考えかたについて、まとめておきましょう。

人生設計を行うためには、

  • その人生を生きる自分について知る
  • あなたが生きている社会について知ること

が大切です。

そのうえで、

  • 人生における生きがいと、日々の生活のバランス

について考えていきましょう。

人生設計のイメージ
第5章

人生設計の書きかた~実践編

それではここまでの内容をもとにして、人生設計の具体的なやりかたについて、わかりやすくお伝えしていきます。

力をあわせているイメージ

5-1. あなたにとって核となる大切な価値観を見きわめる

人生設計とは、どんな人生を送りたいのか? について考えることです。

このときに大切なことは、あなたの人生で大切にしたい価値観について見きわめることです。

あなたが生きていくうえで、不可欠で、変わることのない価値観はなんでしょうか?

価値観を見きわめることで、人生の方向性を定めることができます。

1) 価値観を見きわめる方法:紙に書きだす

価値観を見きわめるための効果的な方法のひとつは、ジャーナリングです。

紙とペンを用意して、下記の質問に答えてみましょう。

  • 心の底で大切だと思っていることは?
  • あなたはどんな人間関係を築きたいと思っているか?
  • これからの人生を、どんな人生にしたいのか?
  • あなたが生き生きとした気持ちになるのはどんなときか?
  • 明日の朝、目覚めたときに奇跡が起きて、あらゆるストレスがまったく消えてしまったとしたら、人生はどんな風に変化して、どんなことに挑戦するでしょうか?

もしもわかりにくい場合は、下記の質問に継続的に答えてみてください。

  • 今日、一日を振り返ったとき、本当に時間をかける価値のあることは何だったでしょうか?

2) 価値観を見きわめる方法:リストから選ぶ

価値観を見きわめるためのもうひとつの方法は、リストから選んでみることです。

下記のリストを見て、あなたが大切にしたいと感じる価値観を探してみてください。

いくつ選ぶかは自由です。

もしもわかりにくい場合は、こういう価値を大切にできる自分でありたいと思えるものを選んでみてください。

シュワルツによる10の価値観

権力

達成

快楽

刺激

自律

博愛

善行

伝統

調和

参考:世界価値観データベースに基づく世界消費者の把握(PDF)

このリストは、シャローム・シュワルツという人が考えた「10の価値観」のリストで、発表後も多くの研究によって「いいね!」されている、信頼価値の高いリストといわれています。

あなたが大切にしたい価値観には、正解はありません。

またいくつあっても構いません。

あなた自身の考え、気持ちと向きあって、見つけていってみてください。

力を集中しているイメージ

5-2. 人生の中で力を集中する分野・ことがらを決める

次にやるべきことは、「人生の中で何に集中するか?」を決めることです。

自分の人生において、力を集中させる分野を見きわめていきましょう。

力を集中させる分野とは、あなたの生きる目的や、使命、情熱を感じられる分野のことです。

人生で大切にしたい価値観を尊重できる、より高められる分野を選びましょう。

例えば、あなたは、人生において「達成」という価値観に重きをおいていたとします。

そして仕事に情熱を感じるのであれば、力を集中させる分野は「仕事」であり、特に「仕事における達成」を心がけていくことになるでしょう。

力を集中させる分野は、いくつかあっても構いません。

またおおまかなジャンルでも構いませんし、より具体的な作業でも構いません。

大切にしたい価値観と、力を集中させる分野をうまく結びつけてみましょう。

あなたの人生にとって重要な、中心的な取り組みとなるはずです。

10年後の人生のイメージ

5-3. 10年後にありたい自分の人生のイメージ

ここまでできたら、自分なりに将来をイメージしてみましょう。

  • 自分が大切にしたい価値観
  • 力を集中する分野

をもとにして、「10年後にどんな自分でありたいか?」をイメージしてください。

次の2つのポイントに注意しながら、紙に書きだしてみるとよいでしょう。

  • 「~という自分でありたい」というように書いてみる
  • なぜそうなのか? をもう一段階、深く考えてみる

例えば、10年後に「マイホーム」をイメージしたとします。

このときに、

  • マイホームを持っている自分は、どういう自分でありたいのか?
  • なぜ、マイホームがほしいと思っているのか?

について考えてみましょう。

具体的な目標よりも「自分のありかた」について考える

「第3章 人生設計に関する3つのよくある誤解」でもお伝えしましたが、単純に「10年後にマイホーム」をイメージしても、それは単なる希望にすぎないからです。

長期的なイメージほど、深く、本質的なものが求められます。

抽象的なイメージでも構いません。

単純な欲望を、さらに一段、深めて考えてみててください。

10年たっても変わらない、大切にしたい価値観と力を集中する分野を見つけることができれば、ベストです。

5-4. 3年後の人生目標

10年後のイメージもとにして、もう少し具体的な、3年後の目標を考えてみましょう。

ここでは「ライフ・ホイール」のエクササイズを活用してみましょう。

ライフ・ホイール(人生の車輪)とは?

ライフ・ホイールでは、人生におけるさまざまなテーマについて、あなたの関心と満足度を見つめなおすことができます。

あなたが気になるテーマについて、次のリストから8個、選んでください
  • フィットネス・健康
  • 職業・仕事
  • お金・富
  • 個人的成長・精神的成長
  • 楽しみ・レクリエーション
  • 愛情
  • 友達・家族
  • 環境・家
  • クリエイティビティ・自己表現
  • ライフスタイル・愛用品
  • その他(他にあれば自由にテーマを決めてください)
下記のテンプレートをプリントアウトするか、白い紙を用意して円を描いてください

その後、8つのスポークにひとつずつテーマを書き入れてください。

どこにどのテーマを書き入れるかは自由です。

自由に使えます
PDF形式(393KB)
各テーマごとに、現在の満足度について考えてみましょう

ライフ・ホイールでは、塗りつぶしてある面積がおおきいほど、そのテーマについて満足していると考えます。

ご自身のおおよその感覚で構いません。

テーマごとに塗りつぶしてみてください。

各テーマごとに、3年後に理想とする満足度について考えてみましょう

すべてのテーマを塗りつぶしたら、それがあなたが選んだ人生のテーマに関する現在の満足度になります。

ここで、3年後に理想とする満足度をちがう色で塗りつぶしてみてください。

現状と理想の差を見つめ、それを埋めるために必要な目標を考えてみましょう。

完成したら、ご自身のライフ・ホイールを見なおしてみてください。

現在の満足度と理想とのギャップに注目してみましょう。

このギャップを3年間で埋めるには、どうしたらいいか?

これを考え、書きだしてみてください。

5-5. 1年間でやるべき行動

3年目標をもとにして、この1年間で取るべき行動を明確化しましょう。

ここまでくれば、目標を具体的な行動として書きだせるはずです。

なぜその行動を決めたのか?も書いておこう

このとき、具体的な行動の「根拠」についても書きとめておくことが大切です。

例えば、「副業で起業して、その収入が本業の収入を超えること」を3年目標に掲げたとします。

そのうえで、これからの1年間でとるべき行動を

  • 副業として参入する分野を調べる
  • 実際にその副業をしている人を探してインタビューしてみる
  • これらをくり返してまずは参入する事業分野を探す

と決めたとします。

これらの行動に対して、「なぜこの行動を設定したのかの根拠」を書きとめておくのです。

というのも、

  • そもそもなんでそれをやるべきなのか?を忘れてしまう
  • 根拠がはっきりしていれば、失敗したときによりよい方向へ修正できる

からです。

振り返っているイメージ

5-5. 実践と振り返り

最後に、実践と定期的な振り返りを行います。

10年イメージ、3年目標については年一回、1年行動については1ヶ月おきに見なおしてみましょう。

ここで大切になってくるのは、自分の人生と向きあう姿勢を習慣化することです。

この記事を書いた人

宇田川 雄士

あなたの人生におだやかな悟りと成功をもたらす整理法「頭とこころの整理法(EJ)」の考案者です。
 
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