
「頭の中を整理したい!」
そう感じたとき、どんなツールを使っていますか?
下記の記事では、頭の中を手書きで整理するときのツールを紹介しました。

この記事では、アプリを使って頭の中を整理する方法をご紹介します。
でも、アプリといってもいろいろあります。
そこで今回は、「Evernote(エバーノート)」を使います。
Evernote は、昔からあるメモアプリ。
高機能で、Evernote さえあれば、すべてが整理できるように考えられています。
はじめの準備
それでは、Evernote(エバーノート)を使った頭の中を整理する方法について、順を追って解説していきましょう。
Evernote アプリ・サイトのバージョンアップにより、下記の説明が変更になっている可能性があります。あらかじめご了承ください
Evernote アカウントの作成
Evernote は、スマホ・タブレット・パソコン、どの端末からも利用できます。
ここでは、パソコン版を使った説明を紹介します。
Evernote をパソコンで使う場合は、
- パソコン用のアプリをダウンロードする
- ブラウザ(インターネット閲覧アプリ、Chrome や Safari など)から専用サイトにアクセスする
という、2つの使いかたがあります。
ここでは、「2. ブラウザから専用サイトにアクセスする」方法を紹介します。
1. Evernote 公式サイトにアクセスする
Evernote 公式サイト(https://evernote.com/intl/jp)へアクセスします。
2. アカウントを作成する
画面中央「無料で新規登録」を押してください。
次に、進んだ先の画面の左下、フリープランの「開始する」を押してください。

画面の指示にしたがい、アカウントを作成してください。
3. Evernote の専用サイトに進んだことを確認する
アカウント作成が終わると、すぐに Evernote の専用サイトに移動します。

無料プランなので宣伝が表示されることがありますが、無視してください。
これで、準備は完了です。
Step1
気になっていることを書きだす
頭の中を整理するあたり、下記の3つのステップを紹介します。
- 参考:頭とこころの整理法とは
- 気になっていることを書きだす
- 書きだしたものを分類する
- 実行する
ステップ1は、「気になっていること書きだす」です。
衣類の整理をイメージしてください。

整理するときは、まずは家の中にある、すべての衣類を一カ所に集められると効率がよいですよね?
これと同じように、あなたの頭の中にある「気になっていること」を一カ所に集めるために、書きだしていきます。
1-1. Evernote で「新規ノート」を作成する
実際の作業にはいります。
Evernote の「ノート」の「題名」に、気になっていることを書きだしていきます。
左メニュー「ノート」より「+」ボタンをクリック。

ノートの編集画面が表示されます。
画面右側、「題名」の部分に、あなたが気になっていることを入力。

こんな感じです。
本文部分はジャーナリングで使用
本文部分(題名の下のエリア)には、とりあえず何も書きません。
上記の例では、題名のところに「もう着ない洋服を処分する」と書きました。
ここでは説明しませんが、「もう着ない洋服を処分する」ことがうまく実行できていないときに、本文部分にその理由などをジャーナリングしていくことがあります。
1-2. 一枚のノートに「ひとつの気になっていること」を書く
いま説明したように、本文部分はジャーナリングで使用する可能性があります。
そのため、気になっていることは一枚のノートにひとつずつ書いてください。

こんな感じです。
1-3. 気になっていることをどうやって見つければいいか?
気になっていることを見つけるためには、いくつかコツがあります。
- 自分の身のまわりの「モノ」にフォーカスする
- 自分の心の中の「コト」にフォーカスする
- 質問に答える
- 話を聴いてもらう/質問してもらう
順番に、説明していきます。
1. 自分の身のまわりの「モノ」にフォーカスする
まずは自分の身のまわり「モノ」に注目してみてください。
机の中や、クローゼットの中。リビングやキッチン、会社の机……。
あらためてチェックしてみると、「やらなきゃ」と思っていたのにほったらかしになっていることが、意外とありませんか?
あらためて、必要なものや、ほしいものが見つけることもあるでしょう。
これらを、一枚のノートにひとつずつ、書きだしていってください。
2. 自分の心の中の「コト」にフォーカスする
落ち着いた静かな場所で、軽く目を閉じ、自分の心の中の声を聴いてみましょう。
悩んでいることや、迷っていること、不安に感じていることなどが、浮かんでくるかもしれません。
また、やるべきだけど忘れていたこと、いつかやりたいと思っていたことなども、浮かんでくることでしょう。
これらについても、一枚のノートにひとつずつ、書きだしていきましょう。
3. 質問に答える
頭とこころの整理法の個人セッションでは、あらかじめ「気になっていることを見つけるための質問」を用意しています。
質問に答えることで、自分だけでは気づけなかったことを、書きだすことができます。
4. 話を聴いてもらう/質問してもらう
頭とこころの整理法のセッションでは、あなたのお話を聴くことで、自分だけでは気づけなかったことを発見することができます。
また個別の具体的な状況について質問してもらうことで、自分では気づけなかったことに気づくことができます。
Step1のまとめ:気になっていることは、書けば書くほどすっきりする
気になっていることは、何個くらい書きだせばよいでしょうか?
体験版では、5~10個くらい書きだせれば充分だと思います。
もし20個も書き出せたら、素晴らしいです!
個人セッションでは、最低でも100個以上は書きだせると思います。
はじめにお伝えしたように、「すべての衣類を一カ所に集める」ことが大切です。
気になっていることを書きだせばだすほど、頭の中の整理の効果は高まるはずです。
Step2
ジャンルごとにグループ分けする
ステップ2は、もっと簡単になります。
- 書きだしたノートをグループに分類する
という作業をします
2-1. グループに分類するってどういうこと?
「書きだしたノートをグループに分類する」について、説明します。
例えばいま、下図のように4枚のノートがあるとします。

ここで例えば……
「本棚を整理する」と「もう着ない服を処分する」をひとつにまとめて、「整理整頓」というグループに分類
「楽譜の購入について検討」と「弦の予備を購入」をひとつにまとめて、「趣味のギター」というグループに分類
というように、書きだしたノートをより大きなカテゴリーでまとめていきます。
これは、衣類の整理でいえば、靴下は靴下、TシャツはTシャツ、というように、同じ種類のものをまとめて収納するのと同じイメージです。
こうすることで、もともとは頭の中で散らかっていた「気になること」を、きちんと整理整頓することができます。
2-2. Evernote で「新規ノートブック」を作成する
Evernote を利用してこの手順を実行するときは、「ノートブック」というものを使います。
左メニュー「ノートブック」より「新規ノートブック」をクリックして、ノートブックを作成。

ここでは例として、「整理整頓」と「趣味のギター」というノートブックを作ってみます。

このようなイメージです。
ちなみに「最初のノートブック」というノートブックがはじめから用意されていますが、ここではそのままにしておいてください。
2-3. ノートをノートブックに整理する
ステップ1で書きだしたノートを、ノートブックに整理(収納)します。
書きだしたノートの上を見ると、薄い文字で「最初のノートブック」と表示されています。

これは現在、このノートは「最初のノートブック」というノートブックに収納されていますよ、ということを意味しています。
イメージしにくい場合は、「ノートブック」はバインダーとか封筒みたいなものだと考えてください。「ノート」は一枚のレポート用紙、みたいなイメージです。
「最初のノートブック」と表示されているところの、ちょっと右側にマウスカーソルを持っていってください。
「ノートを移動」という表示が現れます。

ここをクリックして、ノートを分類してください。

ドラッグ&ドロップでノートを整理する方法
もうひとつのやりかたとして、ノートをつかんで(ドラッグして)、そのままノートブックにしまう(ドロップする)、という方法もあります。

Step2のまとめ:分類の仕方は自由だけど、すべてのノートを整理する
このようにして、書きだしたノートを分類して整理していきましょう。
分類の仕方は、自由です。
例えば、「楽譜の購入」と「ギター弦の購入」は「買うもの」です。
なので、「購入リスト」といったノートブックを作成して、そこに収納しても構いません。
実際には、途中でノートブックの名前を変更して、整理しなおすことがあります。
衣類を整理するときに、うまく整理できるよう収納場所を工夫するのと同じようなイメージです。
すべてのノートをノートブックに分類しよう
注意点として、すべてのノートを「最初のノートブック」以外のノートブックに分類するようにしましょう。
「最初のノート」は、とりあえずの保管場所、と考えてください。
なお「頭とこころの整理法」では、Evernote のノートブックのことを「プロジェクト」と呼んでいます。
Step3
実行する
最後のステップでは、
- 実行(実践)に関する作業
をします。
より正確には、
- 書きだしたノートの一覧をみて、できそうなことを実行する
- 書きだしたノートの内容を実行したら、ノートにそのことを記入しておく
という作業をします。
3-1. 書きだしたノートの一覧を確認する
まず、今回、書きだしたノートの一覧を確認してみましょう。
左メニュー「ノート」をクリックすることで、すべてのノートを一覧表示することができます。

3-2. ノートに「実行済みの処理」をする
ここで例えば、「ギター弦の予備を買っておく」というノートの内容を実行したとします。
そのときは、
-実行済みのノートの題名に「R: 実行日」を入力
してください。

このような感じです。
「210819」と入力されていますが、ここでは「2021年8月19日」を表しています。
これは主に、ノートの一覧を確認したときに、どれが実行済みで、どれがそうでないか? をひと目でわかるようにするためです。
3-3. ノートを並べ替える
試しに下図のアイコンをクリックして、ノートを並べ替えてみましょう。

こうすることで、実行済みとそうでないもの並べかえて、ひとめで確認できるようになります。
また、実行済みのノートを削除せずにとっておくことで、日記やライフログのように使うこともできます。
Step3のまとめ:もっと複雑なことに取り組むときは?
この記事では、「趣味のギター」や「部屋の整理」といった、どちらかというと単純なプロジェクト(ノートブック)に取り組んでみました。
ここで例えば、もしもあなたが「転職したい」とか「独立したい」と考えたとします。
この場合は、「転職」とか「独立」といったプロジェクトに取り組んでいくことになるでしょう。
「転職」や「独立」といったプロジェクトは、「部屋の整理」といったプロジェクトに比べ、複雑になることが予想されます。
このような、より複雑なプロジェクト(ノートブック)に取り組んで行く場合は、
- ノートの本文部分にジャーナリングしたり
- プロジェクト(ノートブック)の目標や目的をはっきりさせたり
- 気になっていることを思いついたら、すぐにメモできるように環境を整えたり
といった作業が必要になってきます。
詳しくは、書籍やセッションなどでわかりやすくお伝えしていきます。
下記の記事でも、Evernote の使いかたについて説明していますので、参考にしてみてください。