内向型人間は起業に向いている?
内気で人見知り。
気軽な会話や飲み会が苦手。
できれば早く家に帰りたい……。
そんな内向型人間が「起業に向いている」といわれることがあります。
実際のところは、どうでしょうか?
この記事では、内向型人間の私が起業した体験をもとに
- 内向型についての理解
- 起業のメリットとデメリット
について、わかりやすく説明します。
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内向型とは「ごほうびに踊らされない人」
内向型人間とは、どんな人でしょうか?
ひとことで説明しますと「ごほうびに踊らされない人」ということができます。
ここでいう「ごほうび」とは、
- 仲間
- 興奮
- 達成
- ロマンス
- お金
などの「報酬」や「快感」のこと。
内向型人間は、脳の報酬を司る領域が活発化しにくいのです。
その結果、外向型人間に比べ、報酬に対して鈍感になります。
- 目の前にニンジンがぶら下がっていても、それほど心が動かされない。
これが、内向型人間の大きな特徴です。

内向型人間が仕事するときの3つの特徴
この特徴は、仕事では、次のような行動として表れやすくなります。
- 結果より過程にこだわる
- 慎重に取り組む
- よく考えてからコミュニケーションをとる(「話す」より「書く」ことが得意な傾向がある)
しかし、内向型であれば、誰でもがこのような特徴をもっているわけではありません。
内向的であることは、性格的な特徴のひとつ
というのも実は、「内向型人間」という人間がいるわけではないのです。
内向的であることは、あなたの性格の特徴のひとつにすぎないからです。
下図のようなイメージです。

- 左側:内向性レベルが弱い人
- 右側:内向性レベルが強い人
内向性以外の性格的な特徴も、人それぞれです。
内向性以外の特徴について知りたい場合は、下記の性格診断を試してみてください。
内向型は起業に成功しやすいか?
「内向型だから起業に成功しやすい」
そんな風にいわれることがあります。
私は、「内向型だから成功しやすいとはいえないけれど、内向性を起業やビジネスにうまく活かすことはできるはず」と考えています。
では、内向型人間にははどんな起業が向いているでしょうか?

内向型人間は在宅のスモールビジネスでの起業がおすすめ
あなたが私と同じような内向型人間で、起業について考えていらっしゃるならば、個人的には
- スモールビジネスを在宅で起業する
この方法をおすすめします。
スモールビジネスとは、文字どおり小規模なビジネスのことです。
なぜ内向型はスモールビジネスを起業する方法がおすすめなのか?
内向型は、過程にこだわります。
慎重さも持ち合わせています。
よって、ひとりまたは少人数で起業するほうが向いているでしょう。
例えば、まずは自宅で小さくはじめることのできる仕事が向いています。
では、起業するにはどのような方法があるでしょうか?

スモールビジネスで起業する3つの方法
ここで、スモールビジネスで起業する3つの方法を紹介します。
- 会社員時代の経験や人脈を活かして起業する
- 資格などを取得して起業する
- オンラインで起業する
順番に説明しましょう。
1.会社員時代の経験や人脈を活かして起業
実は私もここ10年ほど、在宅で仕事をしています。
個人事業者向けのホームページ・名刺・パンフレット制作などの仕事です。
会社員時代に似たような仕事をやっていたので、私もこのパターンにあたります。
2.資格などを取得して起業
これは例えば、アロマが好きな女性がその資格をとって、「自宅アロマサロン」を開業するといったパターンです。
3.オンラインで起業
最近は「スキルシェアサービス」というものがあります。
自身のスキルや経験などをいますぐ提供することができるサービスです。
スキルシェアサービスにはさまざまな種類があり、多くは無料ではじめることができます。

起業するタイミングは、20代後半〜30代前半、または40代以降が多い
人々は、どんなタイミングで起業するでしょうか?
私の実際に見聞きした範囲で紹介しますと
- 20代後半〜30代前半
- 40代中盤以降
が多いイメージでした。
30代は結婚や育児で忙しく、それどころじゃない
という声が多かったです。
次に、「内向型人間ならではの起業スタイル」について紹介しましょう。
内向的な人におすすめの起業スタイルとは?
実は、内向型人間におすすめの起業スタイルがあります。
スモールビジネスの中でも特に
- 自分の好きなことを自分でやって
- 自由に仕事をする
こんなスタイルで起業することを「ゆるやかな起業」というそうです。
内向型の人は、そうでない人に比べて「結果」にこだわらない傾向があります。
生きがいや、やりがいを重視すると成功しやすいといえるでしょう。

好きなことで起業した人の収入と満足度は?
気になる収入面についてはどうでしょうか?
「ゆるやかな起業の実態と課題(PDFが開きます)」という資料があります。
この資料をもとに、起業をした理由や結果についてみてみましょう。
好きなことを仕事にして起業をした人について
- 事業の収入の多い少ないにこだわらず、仕事の目的として「自分の好きなことを自分でやること」を重視する開業者を「ゆるやかな起業家」と呼ぶ
- その他の起業家と比べると、ゆるやかな起業家には、相対的に女性が多い
- 「自由に仕事をしたかったから」起業した人が多い
このようなスタイルで起業している人が増えているそうです。
好きなことで起業した結果について
- 起業して収入が増えた人は、27.5%(図ー20)
- 起業して収入が変わらない人は、32.4%(図ー20)
- 仕事のやりがいに関して「かなり満足度」・「やや満足」な人は、74.9%(図ー30)
- 私生活の満足度は、68.9%(図ー31)
全体として、仕事のやりがいや私生活の満足度が高い印象。
仕事に意義ややりがいを感じることができて、楽しく作業に没頭できる。
仕事としては、とても幸せなことではないでしょうか。
起業するときは世の中に貢献できることを考えよう
ここまでは「ゆるやかな起業」というレポートをもとに内向型人間の起業スタイルについて説明してきました。
私個人の考えになりますが、「好きで得意なこと」を活かして、「世の中に貢献できること」で起業できるとよりよいと思っています。
しかし、私たちには生活があり、起業は簡単ではありません。
データだけでは見えてこない部分もあります。
そこで次に、実体験にもとづくメリットとデメリットをご紹介します。

内向型が好きなことで起業して自由に仕事をするメリットとデメリット
私は2004年に起業しました。
いままでの体験から感じるメリットとデメリットを紹介します。
好きなことで起業して自由に仕事をするメリット
まずはメリットから。
1. とにかく、ストレスフリー
とにかくストレスがなくなりました。
起業して自由に仕事をしているのですから、まあ当たり前なのかもしれません。
ただし、実質的に効率よく仕事をするためには、ある程度のストレスは必要だと思います。
ストレスにもポジティブなものとネガティブなものがあり、ポジティブなストレスがあったほうが、生産性は向上するからです。
私の場合は、「お客さんを絞りこむ」作戦がうまくいきました。
お客さんを絞りこめば、事業の内容もニッチなものになっていきます。この方法は、内向的な人の特徴とも合っています。
多くの人とワイワイやるよりも、少数でも自分と相性のあう、より長くお付きあいさせていただけるお客さんを見つけていく。
お得意さんばかりの状況になってきますと、こちらの環境や状況も理解してくださるようになります。
その結果、より仕事が楽しく、時間の融通も利くようになりました。仕事上のストレスも減りました。
初期段階で思い切って絞りこんでしまったほうが、もっと楽だったかなあ、といまでは思います。

2. 自由な時間が増える
起業して、実際に自由な時間が増えるかどうかについては、状況にもよります。
感覚的には、好きなことをやれていると、仕事をしていても自由に感じることがあります。
また平日に出かけることができるというのも、自由に感じる理由になると思います。
もっと具体的に、起業してからの自由時間を増やすにはどうしたらいいでしょうか?
私の場合は、お客さんとのやりとりを「電子メールのみ」に限定したことにより、自由時間が増えました。
実はそれまでは、土曜日の夜に「特に緊急ではない要件で」お客さんから電話がかかってくることもあったんです。
内向型人間は、どちらかというと「話す」よりも「書く」ことが得意な人が多いと思います。
電子メールは、SNS やチャットのような性急なコミュニケーションも要求されませんので、内向的な人には向いている手段といえると思います。

3. 充実感を得られる
「そもそも好きな仕事で起業するってどういうこと?」
と感じるかもしれません。
ここでは
- やりがいを感じることができて
- 作業に没頭できる仕事
と考えてください。
内向的な人は、結果より過程にこだわる傾向があります。
ですので、「やりがい要素」と「没頭要素」を重視すると、特に充実感を得やすいのです。
私も開業当初は、自分のお店に行くのが楽しくて仕方なかったです 🙂
私生活の自由時間も増えるので、結果的に人生全体が充実してくるイメージです。
内向型が好きなことで起業して自由に仕事をするデメリット
デメリットもあげておきましょう。
1. いつでも自由なんだろうと思われ頼られがち
時間の融通が利くということは、「いつでも自由」というわけではありません。
なんだかんだいって急ぎの仕事もあるし、今日中にやらなくちゃいけない案件が発生することもある。
この部分について、パートナーや家族など他人に理解してもらうのは、かなり難しい場合があります。
- 融通が利く=いつでもOKなんでしょ
と思われがちなんですね。
家事や育児、ちょっとしたお使いなど、どんどん頼まれるようになる可能性があります。
他人に相談しても、「だって自宅で働いてるんでしょ?」で終わり。
特に内向型人間は、自由な時間があっても外出しないですから、余計に頼まれやすいかも ^^;
2. ストレスはないが、プレッシャーはある
仕事において、ストレスはありません。
しかし起業して、事業をうまく続けていくことへのプレッシャーは、常にあります。
私の経験では、起業したばかりでどんどん進むしかない状況よりも、少し落ち着いてきた「守備的な局面」でどういう判断と選択をするか?
これがすごく重要だと思いました。
内向的な人が起業に向いているというのは、この部分のことを指してそういっている人が多いのかもしれません。
つまり、外向的な人にくらべれば慎重であることが多いし、すぐに結果がでなくても待つことができることが多いからです。
3. 起業してうまくいく保証はありません
当たり前ですが、うまくいく保証はありません。
ただし内向型人間が起業する場合は、外向的な人にくらべれば、無謀な借金や挑戦はしないかもしれません。
だから大きな失敗は、少ないのかも。
しかし、好きなことで起業した場合には、「ならでは」の難しさがあります。
それは、
- 撤退のタイミングが難しくなる
ということ。
好きだから感情移入しすぎてしまって、なんとなくズルズルと続けてしまうんですね。
日本の労働社会は「片道切符」といわれます。
サラリーマンというレールから一度でも外れたら、戻りにくくなる。
戻れても、以前の待遇には遠く及ばないことが多い。
この点は、起業する前に、よく考えておくべきことだと思います。
ちなみに、2020年4月から「同一労働同一賃金」が施行されます。
いわゆる正規と非正規の賃金格差をなくすという施策ですね。
日本の労働社会が「ジョブ型」といわれる、その人ができる仕事を重視して採用する社会へと変化していくならば、「起業」もひとつの経験として評価されるようになっていくかもしれません。

まとめ:内向型におすすめの起業のやり方と3つのリアルなメリット・デメリット
まとめます。
内向型人間がその特徴を活かして起業するには、
- 在宅スモールビジネスで
- 好きで得意なことを活かして
- 世の中に貢献できることで
- 起業する
これからの現実的な選択肢としては、まずは副業や複業になってくるでしょう。
参考になれば幸いです。
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あなたが本当に望んでいるもの、大切にすべきことを明確にして人生を変えるシンプルな方法。
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