ここでは、作業の整理の中の作業の実行の「実行済み作業の処理」について解説をします。

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作業の実行

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やり終えた作業はどのような処理をしたらよいか?

前回は、リストの内外の状況を把握することにより、どの作業から実行していくべきか?ということについて解説しました。

ここでは、「実行した作業」つまり「やり終えた作業」について、どのような処理が必要になるか? ということを、下記の四つの点から解説していきます。

  • 実行済みの処理
  • くりかえしの処理
  • 先延ばしの処理
  • 作業の資料化

なおここでもメインツールとして Evernote の事例を紹介しています。

実行済みの処理

ツール上の処理として、作業を実行し終えたら次はどうすればよいでしょうか?

基本的にはやり終えた作業に対して以下のふたつの処理のどちらかをおこなうことになります。

  • 資料にする
  • くりかえす

順を追って解説しましょう。

資料にする(作業の資料化、作業記録の保存)

作業を資料化するというのは、どういうことか?

これは別のいいかたをすれば、どのような作業をやり終えたかの記録を残しておくということ。

そのような意味で、資料には二種類あります。

  • どのような作業をやり終えたかの記録、いわゆる「作業記録」
  • 作業を実行するために必要な、いわゆる「参考資料」

例えば「イタリア旅行」というプロジェクトがあったとしましょう。

「チケットを取る」は作業であり、これは実行し終えたら「作業記録」としてあつかうことになります。

そして、チケットを取るために必要な情報ーー例えば金額とか旅行会社への連絡先などーーは、作業を実行するために必要な「参考資料」となります。

やり終えた作業は「R: 」をつけて資料として管理する

具体的な処理としては、作業を実行し終えたら、終わった作業の頭(ノートのタイトルの左端)に「R: (あーる、コロン、半角スペース)」を入力します。

こんな感じ。

R: 170608 13:00〜 打ちあわせ 田中さん@新宿

「R」とは「Reference」の略で、「参考資料」とか「参考文献」みたいな意味だと考えてください。

このような処理をおこなっていくことにより、プロジェクト(Evernote でいうところの「ノートブック」)にはあなたがおこなった行動、やり終えた作業が資料として残ることになります。

やり終えた作業の資料化イメージ画像

上図は、私の「趣味の旅行」プロジェクトの一部分ですが、ここで「130310(2013年3月10日)」をみてください。

ここでは「予約する〜」という作業記録があります。

これは無事に作業を終えたので、頭に「R: (あーる、コロン、半角スペース)」をつけて、作業記録、つまり資料化したということ。

他のノートも「R: 」からはじまっていますが、これは上記で解説した、作業を実行するための「参考資料」となります。

その一部の本文部分(メモ書き部分・ノート部分)をみてみましょう。

参考資料の例

こちらは「R: 130423」ですから、2013年4月23日に作成した「参考資料」となります。

旅行先の住所や持っていくもののリスト、周辺情報などが入力されていますね。

さてここで、それではそもそもなぜ、作業記録を残しておくのか?

この点については、のちほど解説いたします。

くりかえしの処理

では次に、毎日くりかえすような作業、2〜3日おきにくりかえしたい作業はどうしたらよいでしょうか?

この場合、作業を実行し終えたら、単純に日付を変更するだけで構いません。

毎日くりかえすのであれば明日の日付に、3〜4日ごとにくりかえすのであれば、その日付に変更します。

つまり、パソコンのキーボードを使って6桁の日付部分を入力しなおす、ということ。

また毎日くりかえしている作業については、ノートの本文部分に記録を残しておくと、あとでそれを参照することも可能になる。

くりかえしの処理の例

私の場合、毎日、読書をするので「読書をする」という作業については、毎日、手入力で日付を入力しなおしています。

リマインダーアプリは使わないのか?

例えば、リマインダーアプリなどによっては「くりかえし設定機能」があり、自動的に毎日くりかえす設定にしてくれるものもあるようです。

これに比べると、手作業で日付を変更するというのはなんだか原始的な、めんどうな感じがするかもしれません。

この点については、さまざまなツールやアプリを試用しながら検討してみたのですが、現在の結論としては、実はちょっと面倒な作業をしたほうが最終的には利便性が高いのではないか?と考えています。

表現するのが難しいのですが、記憶に残りやすかったり、意識的しやすかったりするような感じ。

従来のソフトウェアやアプリの便利さというものは、ある部分においては手段と目的が逆転してしまっているのでは?

これが現在の私の結論です。

くりかえし処理に関する注意事項

Evernoteなどのデジタルツール・アプリを使用するうえでの注意点が、一点だけあります。

それは「日付の入力の間違いに注意」ということ。

特によくあるのがくりかえし作業についてで、例えば「170608」という日付がふってある作業に対して、それを「毎週くりかえす」場合。

一週間は七日ですから、

170608 + 7 = 170615

というわけで「170615」という数値に入力しなおさなくてはいけません。

しかしながら、「170629 + 7」などの月をまたぐ場合はうっかり計算を間違えたり、なぜか「七年分」の数値を足してしまい「240608」などという間違いもありがちです。

なれるにしたがいこのようなミスもすくなくなるだろうと予測されますが、この点については注意するようにしてください。

ミスが心配な場合

私は、作業ノートの本文部分に、下図の下線部分のように「くりかえすタイミング」を参考として記入してあります。

くりかえし処理を忘れないためのヒント

その他のやりかたとして、「入力ミスがないか確認する」という作業をつくる必要があるかもしれません。

またこのようなミスをなくすために、次の段階である「システムの維持」では、全体的な確認をおこなうようにしてあります。

先延ばしの処理

今日の日付でリストアップしてあることを、必ずしも今日、やり遂げないといけないという訳ではありません。

では作業を先延ばしする場合は、どのような処理をおこなったらよいでしょうか?

これは簡単で、ノートの件名の左端にある、日付を表す6桁の数値を変更するだけです。

変更する日は、明日、もう一度、確認したい(思いだしたい)のであれば明日の日付となりますが、そのときの状況によって適宜、決めてください。

実はこの方式で処理していくと、自分にとって重要ではない、またはやりたくない作業ほど、くりかえして先延ばしするようになります。

その場合は、その作業のもととなるプロジェクトの計画を見なおしてみましょう。

計画自体に無理があったとか、方向性が間違っていたといったことに気づくことも多いです。

これは実践してみてはじめてわかることでもありますから、「作業を先延ばししてしまった」ということに対して、落ち込んだり悩んだりする必要はありません。

むしろ、前進するためのヒントを得ることができた、と前向きに考えてよいでしょう。

消極的な先延ばし

しかしながら、本来はやるべきなのに、気が進まずに先延ばししている作業もあるかもしれません。

これは他人からの頼まれごとだったり、仕事の上で取り組まざるを得ないことだったりしますが、この「気の進まない作業、やりたくない作業」をいかにこなしていくか?ということは、逆説的な意味での人生の成功法則と呼べるかもしれません。

このように考えていくと、ひとことで「先延ばし」といっても、積極的な意味での先延ばしと、消極的な意味での先延ばしがあることに気づくことができるでしょう。

なお本来やるべきことを先延ばししてしまう「消極的な先延ばし」については、達成のための手法である「整理法プラスプラス」で詳しくみていくことになります。

資料について

資料については、上の「実行済み作業の処理」でもすこし解説しましたが、ここではもうすこし詳しくみていきましょう。

くりかえしになりますが、資料には二種類ある。

  • 実行済みの作業の頭に「R:」をつけて資料化する「作業記録」
  • 作業を実行するために必要な「参考資料」

ひとつずつ解説します。

作業記録について

実行済みの作業を資料化して「作業記録」にする、という処理については先に述べたとおりですが、これはなぜ、そうするのか?

いくつかの理由があります。

あとで参照できる

過去の記録を参考にすることにより、未来のさまざまなことに役立てることができる。

例えばスポーツでも、自身のいままでの記録を参考にすれば、新しい目標をたてる際に役立つのではないでしょうか?

プロジェクトを達成するためにおこなった「作業」が記録として保存されているということは、次に似たようなプロジェクトを実行する際に過去の作業記録を参照すれば、かなり効率よくプロジェクト進めることができるようになっていきます。

また過去の失敗なども記録されていますから、次はそれを避けることができるようにもなるでしょう。

達成しやすくなる

記録を参考にすることにより、ものごとに対する達成度をたかめることにつながっていきます。

これは逆にいえば、「より達成可能な目標をたてやすくなる」ということでもあると考えていますが、要するに、現実ばなれした目標にふりまわされることがすくなくなる、ということ。

もちろん夢をみることは素晴らしいことです。

ですが、そのための一歩、一歩は、実はとても現実的な作業であることも多いのです。

単純に気分がよい

頭とこころの整理法において、そもそも作業とは、プロジェクトの計画を作成した結果として発生するもの。

プロジェクトから発生した作業というものが、あなたの思考と行動の結果であるとするならば、その「歩み」を記録しておくということは、意外と気分のよいものであるといえるでしょう。

「思考の思考」のもとになる

作業の資料化をおこなっていくと、下図のような記録が集積されていきます。

資料の蓄積

これを一定期間ごとに振りかえり、興味のあることや気になることを別のノートに移しかえるなどすると「思考の思考」としてまとめていく。

これは「整理された思考」とも呼べるものであり、メモ書きやスクラップされただけの情報とはちがい、自分にとって貴重なアイデアや、よりよく生きるための方向性、問題の解決などについてヒントを与えてくれます。

参考資料

参考資料とは、作業記録とはちがい実行する必要がありません。

作業の実行のために参考にするだけなので、ある意味、「純粋な資料」とでも呼べるでしょう。

これらの参考資料も「R: 」と「6桁の日付」で保存していきますが、この場合の日付は、資料の作成日などにします。

次回は、作業の実行に関する補足事項について、です。