前回は、整理とは忘れておけるということであり、そのためには頭の中の整理について考える必要がある。そして頭の中の整理とは、頭の整理と感情の整理にわけることができるということを説明しました。

では実際に頭の中の整理とはどういうことをいうのでしょうか?

これは簡単にいうと、頭の中に浮かんでくる「どうしよう?」に対しての対応を決めることといえます。

例えば

  • 今月の支払い大丈夫かな?
  • 健康診断いかなくて大丈夫だろうか?
  • 最近、資格の勉強してないな

これらはごくごくシンプルな例ですが、頭の中を整理するためには、ひとつひとつに対しての「対応」を決める必要があります。

ここで「対応」というのは必ずしも「解決」である必要はありません。

例えば「あとで再検討」でも良い、ということ。

もちろん実際にはもっと複雑かつ関連しあったことがらの対応が必要になる場合もあるでしょう。またそもそもの「どうしよう」がもっと漠然としていて、一体なにが「どうしよう」なのかさえよくわからない、ということもあるはずです。

選択・判断・系列化

先ほど、ひとつひとつの対応を決める、と書きました。

このときに頭の中ではどんなことがおこっているでしょうか?

前頭葉の主要な活動は、「選択」「判断」「系列化」という言葉に集約して考えると分かりやすいと思います。複数の選択肢があるときに、どちらがいいかを選ぶ「選択」。どう処理するかを決める(あるいは有効性や重要度を見極める)「判断」。その選択・判断を並べていって、思考や行動を組み立てるのが「系列化」です。

ここで紹介されている「選択」「判断」「系列化」という作業は、まさしく整理における主要な作業であるといえます。

  • なにを整理するか
  • どのように整理するか
  • その結果どのような行動をとるか

頭の中の整理というのはこれらの作業を日々、継続的に実践するということであり、これは一種のトレーニングに近い体感だといえるでしょう。

人間の意思決定は、大きく三つの段階に分けることができる。最初は、状況を把握する段階だ。次は、いくつもの行動の選択肢を吟味する段階である。どの行動が自分にとって最も利益になるかを検討する段階ということになる。そして、最後に、検討の結果に基づいて実際の行動を起こす。

ここでは意思決定に関することが述べられています。

ここでの状況の把握・選択肢の吟味・行動、という段階については、上記の前頭葉の活動(選択・判断・系列化)と似ているといえなくもありません。

瞑想的効果

個人的な体験から、頭の中の整理というのはある種の悟り的状態である、と私は考えています。

これは、頭の中の整理を継続的におこなっていると、さまざまな思考に対して「選択」「判断」「系列化」を頭の中でおこなうことができるために、適切な対応をすることができやすくなるからでしょう。

例えば、散らかった机のうえから必要な書類だけを探すのは手間がかかる作業ですが、整理されていれば簡単です。

同様に、「どうしよう?」がたくさん散らばっているような、整理されていない頭の中にくらべれば、整理された頭の中はさまざまな対応が容易になります。

これを一般的な言葉でいうと「落ちついている」とか「穏やかな」または「冷静に対処する」といった表現になるでしょう。

またこれによって集中力や記憶力が高まるようなこともあるかもしれません。

しかしそもそもこれらの能力は、そのときの体調や状況にも影響されやすいものです。

ですのでひとつのきっかけにはなるかもしれませんが、必ずしも能力が高まるという保証はありません。

「頭の中の整理とはどういうことか?」まとめ

まとめますと、頭の中の整理とは、頭の中に浮かんでくる「どうしよう?」に対しての対応を決めることである。

そしてその際に頭の中(脳の中)では、選択、判断、系列化、または状況の把握、選択肢の吟味、行動、というような作業がおこなわれている、ということになります。