整理法プラスを構成する手法のひとつである「頭とこころの整理法」は、頭の中で考えていることと、こころで感じていることの整理を目的としています。

ここで、

  • 頭の中で考えていること=やるべきこと、やりたいこと
  • こころで感じていること=気になること

というように考えてもらってもかまいません。

ですから言いかえれば、「やるべきこと、やりたいこと、気になることの整理」ということになります。

整理とは「忘れておけること」

整理とはそもそもどういう意味でしょうか?

結論からお話しすれば、整理法プラスでは、整理とは忘れておけることだと考えます。

忘れておけるというのは、ついうっかり忘れてしまった……ということではもちろんありません。目の前のことに集中するために余計なことを忘れておくことができる、という意味。

日々の生活におけるさまざまな局面に応じて、必要なことを思いだせて、そうでないことは忘れておける、という状態です。

整理とかたづけはちがう

ですから、整理とかたづけはちがいます。

整理という作業のなかにかたづけが含まれている、といったほうがより正確で、かつ、かたづけに対する感覚も人それぞれちがっていて、几帳面な人もいれば、そうでない人もいるでしょう。

また仕事のうえでは「ちらかっているほうが仕事がはかどる」という人もいます。

しかしそれでは、そもそもかたづけは必要なのでしょうか?

唯一の基準

このように、かたづけというものには絶対的な基準というものがなく、またその必要性もいまいちはっきりしません。

しかしほぼ唯一、絶対的な基準となるものがあります。

それはそれぞれの「頭の中」です。

簡単にいえば「かたづいているかどうか?」というのはあくまでも「見ため」の問題にすぎず、見ため的に散らかっていようがいまいが「頭の中」が整理されていれば問題はない、ということ。

ですから、例えば創造的な仕事をしている人が「ちらかっているほうが仕事がはかどる(アイデアがわく)」というのも間ちがいではありませんし、その逆もまた正しいのです。なぜならば、基準はそれぞれの「頭の中」にあるので。

ただし参考として、さまざまな研究の結果として「緑の植物を置くと創造力が高まる」などの説があります。

日本の心理学者鈴木直人は仲間とともに、意図的に作った職場環境で創造力のテストをおこなった。彼らは被験者の目の前や脇に植物の鉢を置いた職場と、なにも植物を置かない職場を用意した。(中略)その結果彼らは、植物の鉢を置くと社員の創造力が高まることを発見した。

頭の中の整理が重要

上記のような研究にもとづく知見というものは、現在では一般書などでも数多く紹介されています。

しかしそれらひとつひとつを検証していくことは現実的ではありません。

そこで整理法プラスではシンプルに整理というのは頭の中が整理されているかどうかが重要としています。

そしてこの「頭の中」にはふたつの側面があります。それは、

  • 意識的な側面
  • 感情的な側面

です。

実は、意識と感情についても科学的な側面からみると諸説あるようです。

例えばガザニガ(1)によれば、意識というのはつじつまをあわせるために事実とはちがう解釈をするそうですし、また人間の意識的な判断には思った以上に感情が関与している(つまり、理論的に考えているようでいて実は感情がものごとの決定を下している)という主張(2)もあります。

このように「意識とはなにか?」、「感情とはなにか?」というところから話しをはじめていきますと、本来の「整理とは」という目的にたどりつくことが困難になりかねません。

よって「頭とこころの整理法」では、意識を「頭」、感情を「こころ」と表現し、文字どおりの意味として扱います。

頭の整理

頭の整理とは、私たちが日々の生活で取り組んでいるさまざまなことがらをリストアップしたり、それらに対する計画を練り、実際に行動できる具体的な作業に落としこんでいくようなことをさします。

感情の整理

感情の整理とは、同じように私たちが日々の生活で取り組んでいるさまざまなことがらに対する感情を見つめることにより、それらに対してできるだけ客観的な判断をくだせるようにしていくことをさします。これは、「感情の起伏をなくすこと」ではありません。

「整理とかたづけはちがう」まとめ

まとめますと、整理とは忘れておけるということであり、そのためには頭の中の整理について考える必要がある。そして頭の中の整理とは、頭の整理と感情の整理にわけることができる、ということになります。