まず前回のおさらいです。

頭の中の整理とは、頭の中に浮かんでくる「どうしよう?」に対しての対応を決めることである。

その際に頭の中(脳の中)では、選択・判断・系列化、または、状況の把握・選択肢の吟味・行動、というような作業がおこなわれている。

参考:頭の中の整理とはどういうことなのか?

気にならなくなるまで

今回は、この頭の中の整理に関する基本的な考えかたについて。

例えば、部屋をかたづけるなど、物理的な「モノ」を整理することにより気持ちもすっきりすることがあります。

これは「モノ」そのものではなく、そのときの頭の中が重要であり、その基準は「気になるか? ならないか?」ということにあります。

つまり部屋をかたづける、ということに関していえば、「気にならなくなるまでかたづける」という表現がより正確だといえるでしょう。

人それぞれ、気になるかならないかの基準値はちがいます。そのため結果として、几帳面とかおおざっぱなどのかたづけに対する基準もちがってきます。

身近な例でいえば、洗濯ものを綺麗にたたまなければ気になるという人もいるでしょうし、それらを部屋の隅につみあげておいて気にならないという人もいるでしょう。

気になることを、気にならなくなるまで

ここまで「モノ」について説明をしてきました。

同様に、あなたの頭の中のさまざまな「コト」に関しても「気になるか? ならないか?」という基準を適用することができます。

つまり、やるべきと感じていることや先延ばしにしている「コト」、見てみぬふりをしたままの不安、やりたいと感じているけど手がつけられていない「コト」……これらの気になる「コト」を整理するということ。

具体的にやること

はじめに必要なことは「意識すること」です。

例えば、部屋のかたづけならば「散らかっている」とはじめに意識することが必要。なぜならば、これがなければ整理ははじまらないからです。

そのような意味では、仕事が忙しくて部屋のかたづけができていない状況というのは、それを意識することができていない状況である、というように言いかえることができるでしょう。

同様に、やるべきと感じていること、先延ばしにしていること、不安に感じていること、やりたいと思っているけどほったらかしになっていること……これらについても「意識すること」がはじめのステップとなります。

意識するためにやること

では、意識するためにはなにをすれば良いのか?

やりかたは、いろいろあります。

例えば瞑想や黙想などをおこなうことも「意識する」という作業をしているといえるでしょう。

これは簡単にいえば、自身の心の内を見つめる時間をつくる、というようなことですが、これにより気になっていることを客観的にみつめ、頭の中を整理することができます。

ただし頭とこころの整理法では、意識するために書きだすという作業をおこないます。

例えば、怒りの感情を紙に書きだすことにより、心を落ち着けることができるように、「頭の中にある気になること」を書きだすことによって、それを意識することが可能になる、ということ。

意識するということはそれに対する客観性をたかめ、客観性をたかめることは整理につながっていく、といえます。なぜならば「頭の中の整理とはどういうことなのか?」でもお話ししたような「選択・判断・系列化」や「意思決定の三段階」などの作業は、その対象を客観的にみつめることによってなりたつからです。

このように、意識するという作業がはじめのステップとして重要であり、それは客観性をたかめ整理への準備を整えることになります。

ですから頭とこころの整理法でも、この書きだすという作業をおこないます。

忘れること

とはいえ頭の中の「気になること」というのは、意識するだけでは自動的に整理されません。

ですから、一定の方法論に則ってそれを処理していく必要があります。

その際に「整理とかたづけはちがう」のページでも説明したように「気にならなくなるということ」は、「忘れておけるということ」である、ということに留意してください。

  • 気にならなくなる=忘れておける

つまり頭の中の整理というのは、部屋のかたづけとちがって成果が目には見えません。ですから、気にならなくなる、つまり忘れておけるかどうか?ということをその基準として適用するようにしてください。

整理のおわり

記憶力ではなく忘却力という言葉があるとしたら、それは頭の中の整理において重要なキーワードとなることでしょう。前述したように、意識することから整理がはじまるのであれば、意識しなくなる(忘れる)ことが整理の終わりであるともいえるからです。

  • 意識すること=整理のはじまり
  • 意識しなくなること=整理のおわり

この前提を活用し、さらに 必要なときに思いだせる(意識できる) というシステムを構築し、維持していくことが、頭とこころの整理法におけるひとつの目標ともいえます。

これは、必要な資料を探しやすいように整理された本棚をながめるような、俯瞰的な感覚ともいえるでしょう。

「頭の中をどのように整理するか?」まとめ

このページの内容をまとめます。

頭の中の整理をおこなうためには、まずそれを意識することが必要であり、頭とこころの整理法では、書きだすという作業でそれを実践する。

そして頭の中の整理というものは、意識しなくなることがそのおわりであり、さらに必要なときに思いだせる体系(システム)を構築することが、頭とこころの整理法のめざすところである。