前回のおさらいからはじめます。

頭の中の整理をおこなうためには、まずそれを意識することが必要であり、頭とこころの整理法では、「書きだす」という作業でそれを実践する。

そして頭の中の整理というものは、意識しなくなることがそのおわりであり、さらに必要なときに思いだせる体系(システム)を構築することが、頭とこころの整理法のめざすところである。

参考:頭の中をどのように整理するか?

整理が苦手なものはなにか?

今回は、整理が苦手なものについて。

整理とて万能ではありません。

そこでまず「感情」と「創造」について考えてみましょう。

感情について

頭とこころの整理法では、こころ、つまり感情的な側面についても整理をすることができますが、それは感情をなくす、というようなものではありません。

例えば妻との死別の悲しみにくれる感情を整理する、といってもこれを消すようなことできないし、同様に、過去のトラウマ的な体験からくるネガティヴ感情を消す、というようなこともできません。

もしかしたらできているのかもしれませんが、それを明確に確認する手段がないのです。

頭とこころの整理法でできることは、これらを「プロジェクト」という形であつかうこと、そしてそれを客観的にみつめることにより、具体的な次の一歩を明確化していくことです。

例えば、育児ストレスによるネガティヴな感情に対してどのように対処するか?

これを「育児・子育て」という名称のプロジェクトとして立ち上げます。そしてその目的を「育児を義務や仕事としてではなく、貴重な体験としてとらえ、肯定的な感情で子どもと接すること」とでもしましょう。最後に、それに対してできることを考え、実際に行動していく。

プロジェクトの目的や、意味や意義を明確化していくことにより、感情を俯瞰的にながめることができる可能性が高まります。

またできることを行動に移していくことにより、見えなかった部分に気づくこともあるでしょう。

このような形で感情に対処することは可能です。

創造について

次に創造について。

これは、創造的または芸術的な作業を整理的にあつかうことは難しい、ということ。

例えば執筆。

頭とこころの整理法を活用してこれを計画的におこなうことは難しいです。

例えば、「300ページの小説を書くために、まずは一日につき三ページずつ、これで100日後には完成だ!」というようなことはできません。

もちろんチャレンジは可能です。また内容、クオリティにこだわらなければ可能かもしれません。

しかし頭とこころの整理法では、相応の技術と経験がなければ、創造的作業を整理的にあつかうことは難しい、と考えます。どんなに整理しても、技術や経験を要することがそれなしに可能になることはないのです。

ただし、要する技術や経験を効果的、効率的に身につけていくことの一助にはなるかもしれません。

時間的制限のある状態

勤めていたころの私は、一時期、平日は終電まで、土曜は始発まではたらいていました。

つまり、日曜の朝に帰ってきてひたすら眠り、目が覚めた残りの約半日が自由時間。

このような状況でなにを整理できるでしょうか?

これが整理が苦手としているもうひとつの点で、あたりまえかもしれませんが、整理にはそもそもそれにあてるための時間的余裕が必要です。

ただしこの整理法を身につけることができていれば、忙しい状況でもある程度の整理は可能だと考えます。

忙しさよりも手ごわいのは、忘我の境地ともいわれるフロー体験(フロー状態)かもしれません。

簡単にいえば、我を忘れるほどに夢中になってしまうという体験(状態)のことで、これ自体については、よりよい人生をおくるために必要なものであると考えられています。

しかし文字どおり時間を忘れて没頭してしまうため、注意が必要といえるでしょう。

「整理の例外について」まとめ

ここでは整理の例外というテーマで、その苦手な部分をいくつか紹介しました。

整理法において、感情や創造的な作業に関するあつかいについては注意が必要である。

また特に最初期にあっては、整理法に取り組むためのある程度の時間の余裕が必要である。