個人的には、成功よりも失敗のほうがコントロールしやすいと考えています。

成功には運が必要だが、失敗には原因がある。

このことについてさらに考えてみると、すくなくとも失敗しないようにするということの可能性は思っているよりも高いといえるかもしれない。

とはいえ人がなにかをめざすその途上において、失敗についてきちんと考えることはあまりないのだろうとは思います。

これはいわゆる「二重思考」というもので、

作家のジョージ・オーウェルは小説『一九八四年』の中で、二重思考の概念を登場させた。自分の中に相反する二つの考え方を共存させ、両方とも受け入れることである。

エッティンゲンの実験によれば、二重思考を取り入れることは成功の確率を高めるといわれています。

研究結果によれば、やる気を出すために理想をイメージする方法はたしかに役に立つ。ただし必要なのは、目標達成でえられるメリットと、途中に控えている現実的な困難の両方を視野に入れてバランスをとること。つまり、二重思考である。

(同上)

これはいま、私がここで取り組んでいる「整理法プラス」でも同じことで、私はこれを自身の研究的なプロジェクトと位置づけています。本業のかたわらに、というか、本業をかたわらに、というか、とにかく面白いのでやってしまう。

理想をいえば、できるだけながくこのプロジェクトを続け、結果としてより多くの人にこれを伝えたいという気持ちはありますが、だからこそ客観的に判断する必要もあるということ。

最初の話にもどりますが、このように失敗について管理することができれば、「すくなくとも失敗はしない」という可能性が高まり、逆説的に人生においてさまざまなことにチャレンジできるようになる可能性がある、といえます。

さらにいえば、実際にさまざまなことにチャレンジするかどうかは別として、そのように「思える、実感できる」ということは、精神的に前向きになれることである、と実感しています。