人生を送るにあたり、正解とはいえないまでも割と有効だろうと思われる考えかたは、「負けない」ということではないでしょうか?

なぜならば、現在の社会においては、負けなければそれなりの生活を送ることができるだろうからです。

あなたならどちらを選びますか?

A コインを投げて表が出れば一〇〇ドルもらえるが、裏が出たら何ももらえない。
B 確実に四六ドルもらえる。

この問題で私たちが知りたかったのは、最も合理的な選択や最も有利な選択ではない。直感的な選択、すなわち回答者が迷わず選ぶのはどちらかを知りたかった。エイモスと私が選ぶ答えは、ほとんどいつも同じだった。この例では、二人ともBである。たぶん読者も同じだと思う。

先ほど「負けない」と述べたのは、ここでいう「B」のような選択肢のことで、ましてや人生という時間的にやりなおすことのできない勝負の場所においては、できるだけリスクを避け、確実なほうを選びたいと思うのは当然のことだといえるでしょう。

では、「負けない」というのはどういうことか?

具体的にみるならば、ひとつには「経済的に自立して生きていくことができるということ」そしてもうひとつは「人とのつながり」であろうと思います。

つまりひとことでいえば「ヒトとカネ」で、これが「負けない」ということへの必要条件であるといえるのではないでしょうか?

しかし、それだけを目指すというのも味気ない。

というよりも、「ヒト」という観点でいえば、自分も「ヒト」であり、自分自身とのつながりが良好でないと、生きていても面白くないというような結果になりがちです。

ここが意外と盲点だといえるでしょう。

つまりカネとヒト(という他人)に囲まれていても、自分自身(というヒト)との関係がうまくいっていないと、気づかないうちに泥沼の負け戦を繰り返してしまうことにもなりかねないのです。